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京都のホテル宿泊記録(③OMO5 京都三条)

4月に入ってから部署異動で京都出張の必要がありまして、それに伴い京都のホテルに泊まる機会が増えそうです。6月・7月と2カ月連続で泊まりの出張があったので、当然のようにメジャーで客室実測をしていました。

さて、先月に泊まったのは星野リゾートの「OMO5 京都三条

星野リゾートには「ほしのや」「リゾナーレ」「界」「OMO」「BEB」というそれぞれ特徴のある5つのブランドがありますが、「OMO」は都市型観光ホテルということで、「ほしのや」のような高級旅館のスタイルではなく、カジュアルなつくりとなっています。

OMOは、コロナ禍で経営難に陥ったホテルをリブランドする形で、数を増やしているブランドです。星野リゾートのブランド戦略については、詳しくは次回に譲ることとしますが、今回宿泊した「OMO5 京都三条」も、このリブランドの流れで2021年4月に開業したばかりのホテルです。

河原町御池の少し南、以前こちらのブログで触れた旧ファーストキャビンの西側に位置します。

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河原町通りという繁華街、京都の主要観光地に行くのに便利な立地なので、観光客のベースキャンプとして「OMO」ブランドはしっくりきます。敷地が袋小路になっており、アプロ―チを通って入口へ向かいます。

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1階は誰でも気軽に立ち寄れる「OMOベース」というスペースとなっています。(今は宿泊者専用のスペースとなっていました。)朝食会場もこちらです。カフェとホテルラウンジのスペースを明確に分けず一体的な利用が可能となっています。

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集成材を使用した屋台のようなカウンター、OSB素材を使用したチェックインカウンター、ソファやテーブルも高級感はなくカジュアルなイメージのつくりです。

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柱の一角を利用したお手製の周辺案内MAPがありました。観光ガイド本よりは少しディープな地元情報の集まったこの地図は観光に訪れた人にとって役に立つものになっています。

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OMOといえば、ホテルスタッフが「OMOレンジャー」に扮して、周辺のディープなお店や観光スポットを紹介してくれるツアーが有名です。

東京の大塚のような観光地としてややマイナーなエリアであれば、しっくりきますが、京都の街中でうまくいくのかな?と思っていました。別日で宿泊しツアーに参加した友人によると、既にスタッフが顔馴染みになっているお店もあるようで、同じようなスタイルでうまくいっているようです。

タブレットでチェックインを済ませ、客室へ向かいます。その前にエレベーターホールで、パジャマをピックアップ。200円を箱に入れて好きなサイズのものを持っていくというスタイルで、このあたりのサービスのメリハリも徹底しています。

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さて客室をみていきましょう。OMO5 東京大塚やBEB 軽井沢は、ヤグラと呼ばれる大きな二段ベッドのある部屋が人気で、OMOやBEBの代名詞ともなっていますが、このホテルはリブランドということもあり、ヤグラはありません。(下の写真は公式HPから、リンクが貼ってます)

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ただ、このホテルも一般のビジネスホテルにはみられない不思議な内装でした。共用部はリブランドに際して大きく手を入れたと思いますが、客室はおそらくリブランド前のアリエッタホテルの内装のままだと思われます。図面はこんな感じ。

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部屋の全景はこんな感じ。200mm幅のフローリングの床が特徴的です。

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OMOのロゴがあしらわれたクッションや和紙でできたナイトテーブルの照明が可愛いです。

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窓際にデスクが配置されていて、必要なものがコンパクトに納まっています。ホテル滞在中にがっつり仕事はしませんでしたが、ちょっとしたメールチェック、ホテル測量に使い勝手のよいデスクでした。

水回りが部屋のすぐ横にあるため、やや不自然な場所にテレビがありますが、壁面を木目調のパネルがアクセントになっています。

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この折り畳み式のデスクライトがスタイリッシュでかっこよかったです。

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水回りをみていきます。水回りがユニットバスではなく在来構法となっているのはかなり珍しいです。洗面スペースもフローリングが貼られ、50mmのタイル貼がレトロな雰囲気でもあります。

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浴槽の脇には排水目皿が埋め込まれているのですが、これだけで大丈夫でしょうか。バシャバシャとシャワーを使われたら、と考えるやや心配ではあります。

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そんなことを考えながら、バスタブつかるとギリギリナの位置に梁がきているのがわかります。図面でみても、浴室部分の納まりはかなり無理をしていますが、そのため在来工法になったのかもしれません。

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夜はぐっすり寝て、次の日の朝。朝食会場では、3組お客さんをみました。うち1組が子供連れの家族(祖母、母、娘?て感じかな)で、開業間もないこの時期の平日でお客さんがいるというのは流石です。

メインメニューはグリーンリゾットをチョイス。身体に優しい感じで、朝にはもってこいです。あまり朝ご飯を食べない自分はこれくらいで十分だな、と思いながら、ホテルをチェックアウトして出張先に向かいました。

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今後も経営難に陥った立地の良いビジネスホテルがOMOブランドにリブランドされていくことがあると思いますが、個人的にはこのスタイルが飽きられないか、というところはやや心配です。ただ、百戦錬磨の星野リゾートですから、このわくわく感のある都市型観光ホテルのバリエーションや今後展開には目が離せません

次回は、星野リゾートブランドのお話か、ソラリア西鉄ホテル京都プレミアの宿泊記録か、気が向いたほうを先に書こうと思います。

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