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20040616 プリンタの修理(2)

 修理したプリンタ$${^{*1}}$$は熱転写型である。熱転写とは、インクが塗ってあるリボンを印刷する紙に押し当て、押し当てた部分を熱することによってリボンのインクを紙に付着させる方式である。

 リボンを紙に押し当てる部分を印字ヘッドといい、この部分が非常に精密にできているので、砂粒など硬いほこりが挟まれると印字ヘッドが破損してしまう。

 この印字ヘッドの発熱体は単結晶シリコンでできている$${^{*2}}$$らしい。厳密に言えば、画素を形成する配線部分が発熱している様である。電流を流すと熱が発する抵抗体になっている。おそらく多結晶シリコン$${^{*3}}$$が抵抗体として使われているのだろう。発熱体の保護のためにその表面は酸化シリコンに覆われていると考えられる。

 砂粒の成分は大抵酸化シリコン$${^{*4}}$$なので、いくら砂粒が小さくても同じ材質の物がぶつかれば、ともに潰れ合ってしまう。その結果印字ヘッドが破損することになる。

 修理書の注意書きには、ほこりや粉塵の付着には細心の注意を払ってくれとあった。更には床に落とした紙で印刷をしないで欲しいともあった。紙に砂粒が付いている可能性があるというのだ。

 和紙$${^{*5}}$$も使用していけないとある。和紙は繊維が粗いのでほこりが付着しやすいのだろうか。以前に蔵書票を和紙に印刷して作りたい$${^{*6}}$$と書いたことがある。一年以上も経ってしまったが、未だに実施していない。実施しなくてよかったのかもしれない。

*1 20040615 プリンタの修理
*2 Micro Dry(R)プリンタとは?
*3 20000428 CZ
*4 身の回りのケイ素
*5 紙の温度ホームページ
*6 20030219 蔵書票

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