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20001022 ラジオとテレビ

 最近はテレビを観る時間がめっきり少なくなり、目覚まし代わりに鳴らしているラジオ$${^{*1}}$$を聴く時間の方が多くなった。どうしても見たいテレビ番組が無くなってきたし、観たいと思った番組を見逃してもそれ程口惜しく思わなくなってきた。例えビデオに録画していなくても、名作と呼ばれたテレビ番組はビデオになってCM抜きで後から発売される可能性が非常に高いので慌てる必要がない。
 しかし何といって面白いテレビ番組がないのがテレビを見なくなった原因である。必ず見る番組は吉本新喜劇$${^{*2}}$$の中継だけである。

 ラジオとテレビ。この二つは機能から言えば親戚の関係にあるだろう。日本語の字面にしてもどちらも三文字でよく似ている。テレビは略さずに言えばテレビジョンだから本当はあまり似てないが、日本語ではテレビの方が至極一般的なので似てると言ってもいいだろう。

 機能がよく似ていればその装置の名称の成り立ちも似てくるような気がする。以前、トランジスタの語源$${^{*3}}$$について書いたが、よく似た半導体素子の語源を探ると同じような成り立ちになっている。

 ラジオの語源は半径や輻射線を意味するradius$${^{*4}}$$である。電波が四方八方に放射されてそれを受信する。ラジオと言えば一般に電波を受信する装置のことを指すが、広義には無線通信全体のことを指し、ラジオ放送局$${^{*5}}$$や無線送信機も含まれる。そこで電波の広がる様子をそのままラジオという仕組みの名称とした。

 一方、テレビは遠方の画像が見られると言う特徴からtelevisionという名称になった。画像の送信方法に関して電線を使おうが電波を使おうがテレビジョンには変わりない。しかしラジオの発展形として登場したのだから電波による送信が一般的であった。それに電波で送信するのが最も安上がりな方法でもあった。その後、電線で送信するテレビが普及してきた。

 こう考えると電波で送信されるテレビはラジオの一種である。それなのにその仕組みの名称の成り立ちはラジオとは全く関係ないところから来ている。もしかしたらラジオビジョンradiovision$${^{*6}}$$が妥当な名称だったかも知れない。

 逆にラジオがtelephoneやtelegraphのように遠隔を意味する「tele-」との合成語にならなかった方が不思議かも知れない。telesonanceになっていてもおかしくはないと思う。ただしtelesonance$${^{*7}}$$は私が今作った単語である。

 何れにしろラジオが進歩してテレビが出現したと考えられる。そうするとテレビの語源がラジオと全く異なった原因としては、ラジオがあまりにも広い意味を持ちすぎたためと思われる。

*1 FM 番組表
*2 shinkigeki
*3 20000925 スター
*4 radius FireDrive
*5 日本放送協会 桶狭間ラジオ放送所
*6 RadioVision 2000.com Home Page
*7 a new word: "TELOSONANCE" (noun) "caring about where something will end up"

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