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20030427 電気の本質

 電気の本質は何か。電気とは何か$${^{*1}}$$、を説明するのは難しい。国語辞典の説明$${^{*2}}$$を見ると「電気力・電気伝導など、種々の電気現象のもととなるもの」と同じ言葉を繰り返しているだけで、「電気」の説明になっていない。

 「電気とは$${^{*3}}$$」と言う語句を検索してみると、電気の説明がしてあるページ$${^{*4}}$$が出てくる。

 身の回りの物は原子で構成されていて、その原子はマイナスの「電気」を持った電子とプラスの「電気」を持った原子核$${^{*5}}$$で構成されており、通常はプラスとマイナスが打ち消し合って「電気」のない状態にある。しかし外部からの何らかの力によって原子の中の電子が飛び出したり、原子に電子が取り込まれたりするとプラスとマイナスの均衡が崩れてマイナスまたはプラスの「電気」を帯びることになる。

 「電気」の説明をしようとしているのに説明文の中に「電気」という言葉が沢山出てくる。これも全く説明になっていない。

 「電気とは何か」を特に意識せずに利用できる道具は身の回りに溢れているので、改めて厳密に考える必要もないし、それらの道具はコンセントにプラグを挿したり電池を入れれば動作するので「電気」が何となく解ったような気になっている。どうでもいいことかもしれないが、電気とは何かをはっきりさせてみたい。

 いろいろと考えたり検索で調べてみたりして、「電気」の説明に近いとと思われるページ$${^{*6}}$$を見つけた。「電気は物質ではなく、現象である」「電気の本質は物質の中に存在する電子の過剰・不足・移動である」とある。最初の電気は「物質ではなく現象」というのは当たり前と言えば当たり前である。物質は原子で構成されていると考えるのが普通なので、電気を物質と考えてしまうおそれは殆どない。帯電や電流によって直接に物質の本質が変わることがないからである。

 次の「物質中の電子の過不足と移動」というのは何か物足りないような気がする。「電気」というのはそれだけじゃないような気がする。物質に電子が溜まれば負極に帯電し、電子が抜ければ正極に帯電していることになる。物質中で電子が流れれば電流が流れたことになる。

 しかし「電気」はそれだけではない。静電気がバチッと音を立てて光る$${^{*7}}$$のも「電気」であるし、電磁波も電気の仲間と考えるべきであろう。これらを含めた現象を一言でいい表したい。

 「電気とは、物質中に含まれている電子の移動によって引き起こされる様々な現象」でどうだろうか。電気火花は電子と空気分子が衝突して光って、その熱で空気が膨張して音が出るのだろうし、電磁波は電子や電子が抜けた原子が加速度運動をするので発生するのだから、上の定義にそれらは全部含まれる。

 何だかはっきりしないピンと来ない定義になってしまった。

*1 20030411 電磁気商法
*2 国語辞典 英和辞典 和英辞典 - goo 辞書: 電気
*3 Google 検索: 電気とは
*4 地震被害0をめざして 電気とは
*5 20010404 電流と電子
*6 教育情報システム学講座(鈴木研究室) 第2回:電気とは何か,電子とは何か
*7 20010722 中性子星

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