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20050226 北京原人

 高校生の頃、一つか二つ上に「ペキン」というあだ名の上級生がいた。由来はゼンジー北京$${^{*1}}$$ではなく、北京原人$${^{*2}}$$だった。昔は、ピテカン$${^{*3}}$$とかコーネリアス$${^{*4}}$$とか必ず猿関連のあだ名を付けられた者が一人はいた。

 北京原人の学名は「シナントロプス・ペキネンシス」と習ったが、現在は変更されて「ホモ・エレクトス・ペキネンシス$${^{*5}}$$」となっているらしい。

 人類の進化系統$${^{*6}}$$は「猿人」「原人」「旧人」「新人」になっている。日本語の分類は明瞭で分かりやすいが、ラテン語の学名は色々あって$${^{*7}}$$よく分からない。アウストラロピテクス、ピテカントロプス、ホモ・エレクトス$${^{*8}}$$などどう言う観点で分類$${^{*9}}$$されているのか。分かりやすい解説$${^{*10}}$$はなかなか見つからない。

 「シナントロプス・ペキネンシス」のシナントロプスは「支那」から来ているのだろう。思った通り$${^{*11}}$$そうだった。「アントロプス」はギリシャ語で人間だった。ピテカントロプスはギリシャ語でpithekos(猿)+anthropos(人間)$${^{*12}}$$、アウストラロピテクス$${^{*13}}$$はラテン語のaustrlis(南の)$${^{*14}}$$+ギリシャ語のpithekos(猿)だった。アウストラロピテクスとピテカントロプスとが言葉でつながっているのは初めて知った。

 アウストラロピテクス、ピテカントロプス、ホモ・エレクトスなど発券された地名が名前に出てこないのに、なぜ北京原人$${^{*15}}$$は「シンナントロプス(支那人間)」となったのだろう。命名者にとって中国での化石の発見がかなり印象的だったからだろうか。

*1 センジー北京
*2 アトリエ古賀ギャラリー3
*3 ピテカントロプス
*4 Planet of the Apes, cast, characters, Charlton Heston, Robert Gunner, Lou Wagner
*5 北京原人とは - コトバンク
*6 人類の進化系統
*7 人類の起源と系譜
*8 Prominent Hominid Fossils
*9 Human evolution
*10 "The Quest for Human Origins" by Ina Belderis
*11 sinanthropus. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*12 pithecanthropus. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*13 australopithecine. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*14 austral. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*15 科学の歩みところどころ

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