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20031205 ボルナド(2)

 うちの子供が偶然、面白い現象を発見した。

 部屋の中の空気を強制的に循環させて、部屋の温度の分布を満遍なく一定にする扇風機「ボルナド・ファン$${^{*1}}$$」を動作させている時の現象である。

 この扇風機が回って風を起こしている時に、扇風機の前に風船を置くと、風船が空中で止まる$${^{*2}}$$。扇風機の送風の方向を真上にしていなくても風船は空中に留まってくれる。送風の方向が床に対して60度ぐらいに傾けても風船は落ちない。風船の中身は普通の空気である。

 この現象は「ベルヌーイの球$${^{*3}}$$」と呼ばれているらしい。扇風機から出てきた風は風船に沿って流れていて、風船の位置によって沿って流れる風の速さが少しずつ変わる。風の流れから風船が外れたとすると、障害物の風船がなくなるので移動した方向と反対側の部分の風の速さが速くなる。風が速くなるとその部分の圧力が小さくなり、風船がその部分に吸い込まれ、風船が元の位置に戻る。

 ドライヤーでも簡単に実験できる$${^{*4}}$$。英語では「Bernoulli Ball$${^{*5}}$$」と言うらしい。

 玩具で「ふきあげパイプ$${^{*6}}$$」というのがあった。これも同じ原理$${^{*7}}$$である。

*1 20020120 ボルナド
*2 balloon.jpg
*3 科学の不思議の国1 ベルヌーイの球
*4 The Bernoulli ball - Science at Home
*5 Google 検索: bernoulli ball
*6 お菓子を卸値で通販!「石浜製菓」 (台紙付)ふきあげパイプ
*7 イメージエクス〈名古屋仮説会館〉 ベルヌーイ実験楽会

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