見出し画像

20050604 温室効果(4)

 金星の表面温度$${^{*1}}$$の続き。金星や地球の大気に温室効果がないと考えると、地球より太陽に近い金星の温度が地球よりも低くなってしまう。

 その原因は単純で、太陽の光を反射する度合い、つまりアルベド$${^{*2}}$$が地球よりも金星の方が高いとしたからである。太陽の光をよく反射すればそれだけ暖まりにくい。

 しかし考えてみると、アルベドはその時の金星や地球の大気の状態によって決まってくる$${^{*3}}$$と考えるべきだろう。そうすると大気に温室効果がないと仮定すると当然大気の状態は現状と全く違ってくる筈である。それなのに「アルベドは変化しない」と仮定しているので、金星と地球との表面温度が逆転してしまった。

 温室効果の度合いが少し変わる程度であれば、アルベドが不変と仮定してもいいが、温室効果がある時とない時とでアルベドが変わらないと仮定するのはいささか$${^{*4}}$$乱暴ではないだろうか。金星の硫酸雲$${^{*5}}$$は、表面温度が500℃近くになっているからできているかも知れないのである。

 金星の表面温度の簡易的な計算は一体何を計算していることになるのだろう。

*1 20050603 温室効果(3)
*2 美星町 星のデータベース
*3 日本財団図書館(電子図書館) 北極海航路-東アジアとヨーロッパを結ぶ最短の海の道-
*4 キャスト紹介
*5 IMAGE LIBRARY 太陽系

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?