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20010413 切れたリンク(2)

 ここで公開している記事には、たくさんリンクが貼ってある$${^{*1}}$$。「貼る」が適当か「張る」が適当かはいろいろ議論があるが、何かに紙みたいなものをくっつけるのを「貼る」と表現するのが好きなので、「リンクを貼る」といつも書く。「張る」だと障子を張るみたいで何となく違うような気がするが、実際はどちらでもいい。

 古い記事を読み返しているとリンクが切れてしまっているものがかなり増えてきた。以前、リンクの見直しをしなければならない$${^{*2}}$$と書いたが、リンクの切れ具合は更に深刻になってきた。

 このリンクの仕組みは欧州核研究所CERN$${^{*3}}$$で発明された。電子的に記述された文章中で、他の文章が容易に参照できるようにした仕組みをリンクという。

 CERNに集まった世界中の研究者は、それぞれが自国で使っていたOSや記述ソフトで文書を蓄積したものを持ち込んでいた。印刷などせずに電子文書のまま他の研究者の文書を参照しようとするといちいちソフトの変換が必要であった。あまりにもこの作業が研究の本質とかけ離れていたため、ある研究者$${^{*4}}$$が論文の参照を容易にするためのリンクという仕組み$${^{*5}}$$を作り、CERNの研究者に電子的に記述する文書の統一を呼びかけた。参照先がどんどん辿れて、まるで文書が蜘蛛の巣を張り巡らしたようなので、この仕組みをwww$${^{*6}}$$と呼んだ。

 このお陰でこの記事がある。しかし大前提はリンク先に文書が存在することだ。論文などの参照先がころころ変化していたのでは折角のwwwの意味が薄れる。また学術論文は参照されることが目的でもあるので、文書の場所を変えることはできるだけしないようにするだろう。

 一方、現在の多くのwww上のサイトは泡沫のように生まれては消えていく。場所もどんどん移動する。

 記事を書く際、リンクを設定するに当たって検索を何度も繰り返す。そして、これは面白い、と思われるサイトをリンクする。リンク先を探すのにもそれなりの労力がかかるのである。そしてしばらくしてそのリンク先を見ようとするとつながらない、ということになっている。非常に残念だ。

 記事中のキーワードがそのままリンク先のキーワードと一致する場合は探し直すことができるが、「ここ$${^{*7}}$$」という単語のリンク先が切れてしまうと探し出すのはかなり困難になってくる。

 リンクが切れることを前提として、どんな内容のサイトにリンクしたかが判るようにしておく必要があるかもしれない。たとえば脚注を設けているここ$${^{*8}}$$が参考になる。

*1 20000713 リンク
*2 20001120 切れたリンク
*3 CERN - Public home
*4 MacWIRE:「ウェブの発明者」Tim Berners-Lee氏にインタビュー
*5 World Wide Web Consortium
*6 ASCII24 - アスキー デジタル用語辞典 - World Wide Web
*7 雑記草語句検索【か】
*8 ZDNet: NetLife - WebGuide「今日は何の日?」

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