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置き去り猫を助けたい!㉔

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旅立ち

2月25日、ついに訪れたカモちゃんとのお別れの朝。今日もいつも通りハウスにいるカモちゃんの姿を眺めながら、明日の朝はこのハウスも空っぽなのか...とぼんやり思いました。

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最後のケージからキャリーへの移動は大捕物になることもなく、カモちゃんが自分からキャリーに入ってくれたのでとてもスムーズでした。

参考までに移動のさせ方ですが、口を開けたキャリーをカモちゃんの目の前に置いておき、次にケージとダンボールハウスの天井を取り除いて(この時のために取り外しできるように作りました)篭り感をなくし、より篭り感のあるキャリーへ移動を促すという方法です。カモちゃんは去勢手術の日以外は、いつもこの方法でキャリーに入れていました。

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キャリーに入ったカモちゃんを持ち上げてみると、捕獲時よりも随分重くなったように感じました。毎日たくさん食べてくれたもんね。
家を出る時間になり、生まれ育ったこの場所ともついにお別れです。きっと色々なことがあったと思います。

良く生き延びてきました。頑張ったね。

電車の中ではカモちゃんをキャリーごとずっと抱きしめていました。ずっしり重くてほんのり温かくて、とてもとても愛おしかったです。

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カモちゃんを託して思ったこと

家を出てから約3時間、東京は高円寺のネコリパハウスに無事にカモちゃんを送り届けることができました。初めての場所とたくさんの知らない猫にどう反応するだろうと心配でしたが、これはまったくの杞憂でした。

ケージに移ったカモちゃんは固まってはいたけれど怒ることなく、しばらくするとなんと香箱座りをして見せてくれました。その顔は今まで見るどんな顔より穏やかで、すべてを受け入れているような表情でした。猫が好きなカモちゃんは、たくさんの仲間の姿に安心したのかもしれません。

お別れの挨拶をするために「カモちゃん」と呼びかけるとしっかりと目を合わせてくれて、そのまっすぐな視線が私の心配を吹き飛ばしてくれたように感じました。

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里親さんを探してあげられなくてごめんね、もっと何かしてあげられたんじゃないか、本当にこれで良かったのか。そういう思いは、この日のカモちゃんの様子を見てきれいさっぱり消えてなくなりました。これで良かった。

カモちゃんのこれからと活動の終了

カモちゃんはこれからネコリパでご縁探しをすることになります。しばらくはシェルターであるネコリパハウス高円寺で過ごしますが、慣れてきたらお茶の水店に移動する予定です。勇気を出して道を切り開いたカモちゃんに、ぜひ会いに行ってあげてください。そしてご縁を感じたら、家族に迎えてあげてください。魅力をたくさん持っているとても素敵な猫です。

また、カモちゃんの今後の様子はTwitterでお知らせしていけたらと思っているので、時々のぞいてもらえると嬉しいです。

2021年8月末に猫たちに出会い、10月から続けてきた置き去り猫活動もこれにて終了です。8匹の猫が里親さんと出会い、1匹の猫がご縁探しの場所に辿り着きました。これもひとえに協力してくれた方々や応援してくれた方々のおかげです。

二人三脚で活動してくれたmayabellさん、ご支援してくれた方々、ご縁に繋いでくれた方々、SNSで応援してくれた方々、そして里親さんになってくれた方々。本当に心からありがとうございました。皆さんのおかげで置き去り猫たちの今の幸せがあります。

そして、忘れてはならない功労者が1人と1匹。それは夫とうちの猫キューちゃんです。猫アレルギーな人間と猫嫌いな猫なのに本当にがんばってくれました。家族の協力なしにはできない活動でした。キューちゃんはまた伸び伸びと、1匹の生活を満喫するでしょう。目一杯甘えて欲しいです。

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終わりに、卒業していった猫たちのその後を書きたいと思います。みんなの幸せいっぱいな姿で締められるなんて、これ以上ないハッピーエンド!

最終回につづく



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