『ハリー・ポッター』に学ぶ「ダンブルドアの上司力」
ハリーポッターファンの皆様、大変お待たせしました(待ってない 笑)。
シリーズ第6作目、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の中で描かれている、
ダンブルドアの”上司力”についてご紹介したいと思います。
物語の中では先生と生徒という関係性の中でのお話ですが
これは間違いなく上司と部下の関係性でも使える内容なので、
ぜひご紹介させてください!
まず、ハリー・ポッターと謎のプリンスの中では
主人公ハリーが校長のアルバス・ダンブルドアから1つミッションを託されています。
闇の帝王(ヴォルデモート)を倒す上で重要な情報を握る、
ホラス・スラグホーン先生からその情報(彼の中の記憶)を引き出すというミッションです。
その情報は、まだ事情はわからないものの
スラグホーン先生にとってはとても恥ずかしいこと、黒歴史のようなものであるため
スラグホーン先生自身がその情報(記憶)を誰にも言いたくないと思っている、というものでした。
ですから、どんなに彼のお気に入りの生徒であるハリーから聞かれても、
簡単には本当のことを吐露することはありませんでした。
ある時、あるときハリーはダンブルドアから
このミッションの進捗について尋ねられました。
その時ハリーは、授業やスポーツ、友人の身におきた事件対応などに追われて
そのミッションのことをすっかり忘れていたのです。
たった一度、授業後にスラグホーン先生にその記憶を尋ねて
「ダンブルドアの差し金か!」
と突っぱねられて以来、特に何もしていませんでした。
ダンブルドアはその話を聞いてどうしたか?
君はこのことに最善を尽くしたと思っているか?
少なからずある創意工夫の能力を余す所なく駆使したのか?
その記憶を探求のために最後の一滴まで知恵を絞りきったか?
を問いかけ、
あの記憶がどんなに大事なものか、私は君にはっきり伝えたと思う
それが最も肝心な記憶であることを伝えるのに最大限努力したつもりである
ということを伝え、ハリーを失望したような表情で見つめました。
ダンブルドアのこの表情を見たハリーは、
「他のことが気になっていた…」という話をしかけましたが、
最終的に「その記憶の重要性にもっと早く気がつくべきでした」と謝罪します。
ダンブルドアはこの時、
ハリーがそのミッションを達成できていなかったという
「結果」に対して失望しているのではありません。
そのミッションに取り組む姿勢を問題視しました。
しかもそれを「怒り」という形ではなく、
ハリーにとって一番こたえる「失望」という形で表現することで
ハリー自身に深い後悔と次こそ期待に応えて見せるという気概を生み出しました。
ファンタジー小説でこんなお手本のようなマネジメントを見せて頂けるなんて
思っても見なかったので、初めて読んだ時はとても感動したのを覚えています。
人間模様や細かな心理描写が魅力のハリー・ポッターですが
マネジメントや人材育成という観点からも大変勉強になる小説なので、
ぜひまだ読んだことがない方がいらっしゃれば
読み進めてドハマリしてください(笑)
人事コンサルタント
金森秀晃
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