見出し画像

安心

社会人になってから初めて1人暮らしを約5年くらい経験した。
仕事で稼いだ給料もあってか学生の頃とは違う生活になった。

20歳を超えてからはお酒は嗜んでいたが社会人になってからは加速していたし、新しい人間関係も増えたし、マラソンやジムにもチャレンジしていた。

僕の一人暮らし生活は自由自在だった。楽しかった。

今はどうだろうか。
今の生活ももちろん楽しい。家庭を築いてもうすぐ新たないのちも生まれる。
幸せだ。

どちらも僕の人生で欠かせない時間だったと思う。

こないだ「あちこちオードリー」で星野源さんがゲスト出演した回を見たときに一人暮らしのこと・結婚についてトークをしていた。
・結婚して一緒に過ごすようになって今日あったこと、何気ない会話が出来ることに感動する。        
・何かを相談する人が一生一緒にいると決めた相手だから言える。
・1人で過ごしてた時は夜の散歩道で夜空にどんどん吸い込まれていた。もしくはシャワーで流されていた。

僕は元来メンヘラ気質だし自意識過剰でネガティブ思考が多々ある。
一人暮らしでは自由を獲得できた。
それと同時に帰っても誰もいない孤独も同時に手に入ってしまう。
社会生活に身を置いていれば仕事の事、人間関係のことでいくらかストレスを抱える。誰だってそうだと思う。

帰って誰もいない環境、1人で頭をぐるぐるぐるぐる回転させてしまうのだ。考えなくてもいいこと、余分なことに頭を悩ませてしまう。僕は不眠症になった。
何度彼女(今は奥さん)に長電話して助けられたことか。

今思えばだが酒や運動は逃げるための道具の一つに過ぎなかったんじゃないかと思う。
1人の時間が嫌だから飲みに行くし、仲間や先輩と過ごして安心していた。
マラソンやジムは身体を動かしている間はそっちに集中できる。考える時間を減らすことができる。

けれど飲みから帰ればまた1人だし、運動中はいいがダウン中にまた考え出す。
(別に酒も運動もそれ自体は嫌いじゃない)

オードリーの若林は自身の著書で「ネガティブ思考は没頭することで打ち消す」ということを書いていた。
その通りだと思う。
暗いことばかり考えていると負の感情に囚われて延々と囚われてしまう。
でもそれが大元の解決になるかどうかは結局人それぞれだと思う。僕には対症療法のように感じた。
人の性格は簡単には変わらない。

今奥さんと一緒に過ごすようになって、帰ったら話すことが沢山ある。大事なことからくだらないことまで。自分本位で申し訳ないが僕のネガティブ思考は奥さんと過ごすという環境の変化で緩和してきた。
一人暮らしの時より自由は減った。飲みに行く時間もないし、家でやることもある。
でも自由と引き換えに安心を手に入れたと思っている。

僕はこの安心を手放したくはない。自由は隙をみて獲得していけばいい。





この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?