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税理士試験が終わるたびに死にたいと思っていたあの日・・・生きてて良かった。

税理士らしくない税理士、
お笑い芸人の税理士りーなです。

12月に入ると
「税理士試験の合格発表」を思い出します。
私のSNSに合否の報告をくださる方もいらっしゃいます。
受験生のみなさん、応援していますよ。
報告ありがとうね(^^)

税理士試験で苦しんでいる方もたくさんいらっしゃると思います。
ホント!しんどいよねーーー!
税理士受験生のみなさん、
良かったら読んでいってください。

私は13年かけて税理士試験の5科目を取得しました。
もともと理系の私は、税法の暗記が全然ダメだったので
大学院で論文を書いて、税法2科目免除をいただいています。
合格は「簿記・財務諸表論・消費税法」の3科目だけ
それでも13年かかってしまいました。

いざ、税理士になってみて
「13年もかかっちゃいました〜」と言うと、
「私も11年ですよ〜」なんて、
10年以上かかっている人の多いこと!
なんて効率が悪い試験なんでしょう!
だから年齢層も高いんですよね。
(税務署OB制度が高齢化最大の原因ですが。)

私は1年目に「財務諸表論」、
2年目に「簿記論」を合格しました。
(25歳で勉強を始めて、このとき27歳!)

このペースで1年に1科目ずつ合格したら
5年で5科目。
30歳ぐらいで全部合格できるかな〜、、、
なんて思ってしまったのが大間違い。

3年目〜7年目の5年間、
不合格通知しか届きませんでした。

7年目の12月、
3回連続でA判定の不合格通知を受け取った時、
もう無理!限界!!
初めて親に黙って家出しました。

32歳、
はじめての反抗期(遅いっ!)

ひとり真夜中の街をふらりと出歩き、
漫画喫茶で泣きながら一晩明かしました。
携帯の電源も消していたので、
両親は本当に心配したと思います。
何件も留守電が入っていました。

もともと私が税理士を目指したのは
「祖父と父が税理士だから」
という理由だったため、
税理士試験と向き合っている時間は
自分であって自分でないような
自分を殺して家のための人生を歩んでいるような感覚でした。

だから、税理士試験の勉強が嫌な時は
「消えていなくなってしまいたい」
と思うことがよくありました。
これが「うつ病」というものかな?と
自覚症状があったので、
よく本屋に行っては
「鬱にならないための本」
なんて言うのを読み漁っていました。

そこには、
早起きして運動をしろと書いてあったので
気が滅入りそうな時はとにかく早朝起きて
体操したり踊ったりしていました。
コレ、鬱に結構効きます!

税理士試験を受けている皆さんは、
職場と家の往復に税理士の専門学校を挟む
というハードな生活を送っている人も多いでしょう。

試験集中期間に仕事をお休みさせてもらっているときは、
家と専門学校の往復。
税理士の専門学校って、
あんまり生徒同士で話したりしないですよね。
特に友達もいなくて、
黙って自習室に入り授業受けて黙って帰っていく毎日。
「今日、私が消えても誰も困らないかも」
なんてよく考えたものでした。
試験専念型の方、そんな風に思ったりしません?
危ないよ〜!!

だけど、
私には「死ねない理由」がありました。
阪神淡路大震災です。

神戸に住んでいる私が、
その瞬間にいた場所。

飛行機の中でした。

一生の思い出になる成人式を欠席して、
マジックハンズドイツ大会に出場し、
6位入賞を果たして帰る飛行機の中。

空港に着いて、
報道される神戸の姿を見て呆然としました。

震災後10年ぐらいは、
神戸に住んでいると
「あのとき」
というのがよく話題になりました。

その度に、
神戸市民なのに震災の話題が共有できず、
寂しさを感じながらも
「あなたは生きなきゃいけない人なんだ」
という言葉をよくかけられました。

果たさなければならない
「何か」が
きっとあるって。

何度「死にたい」って思っても
「生きなきゃ」って言い聞かせて
必死で立ち上がっていました。

生きたかったのに生きられなかったたくさんの命のためにも、
この生かされた命を無駄にしてはいけない。

いまだに、
何を果たさなければならないのか
見つけられていませんが、
とにかく、今生きている自分は
生きられる自分。
その命を自分で絶ってはいけない。

税理士試験は、
10年以上かけて
人生をかけて立ち向かう、
そんな大きな試験だと思います。

家族に迷惑をかけていると
感じる人もいるでしょうし、
何度もあきらめようとした人も
いるでしょう。

どうか、
後悔のないように判断してください。

32歳の冬、
5回目の不合格通知を受け取って
死にたいと思ってしまった私の行動。
家出をしたあとの私がしたことは、

「自分として生きる」

私は家族に内緒で
テーマパークで働き始めました。
(遅すぎる反抗期、その2)
好きなものに囲まれて
私が私の好きな仕事をする瞬間。

税理士試験を受けているだけの私は
私自身を押し殺して生きていたのかも、
と思えるようになりました。

そこでようやく、
生きている感覚を味わいました。
ハードな仕事でしたが、
でも毎日幸せでした。

死にたくなるほど嫌なことがあれば、
一旦逃げましょう。
距離を置くと少し冷静になれます。
何も悪いことではありません。

税理士はあなたのやりたい仕事ですか?
自分として生きられる仕事ですか?
それなら気が済むまで立ち向かいましょう。
それほどでもないなら、
取ってしまった後で後悔するかも。

だって、試験に合格して
「それで終わり」じゃないですよ!
「それが始まり」です。
そこから税理士でいる限り、
税法や実務とずっと向き合うことになります。

私は、税理士試験の制度自体にも
大きな問題があると思っていますが、
保守的な世界で変えるのが難しいのかな
って感じています。

だから、
なかなか合格できなくて悩んでいる自分がいたら、
自分から何かを変えてみてください。
頑張りすぎたら、
頑張るのを辞めてみて。

自分はこれをやらなければ、
こうでなければならない
という呪縛から抜け出してみてください。

私はお笑い芸人になって初めて
「税理士」という武器を使って
戦えるようになりました。

何がどう使えるかわからないものです。

でも、好きなことととことん向き合うことは
絶対に無駄ではないので、
忘れかけている自分がいるのなら
ぜひ思い出してみてください。

税理士試験の不合格通知、
8月の試験から4ヶ月後に届く現実。
精神的に追い込まれている人も
たくさんいると思います。

一度休んでもいいんですよ。
自分を追い詰めないで。
不合格だったのはあなたが悪いんじゃない。

受験生の3割〜半数ぐらいが、
いつ合格してもおかしくないハイレベルに達していて、
上位1割しか合格できない試験です。
合格できるはずの人がたくさん
不合格通知を受け取ってしまう試験です。

そんな過酷な世界で戦っているんです。
そりゃ、ツライと思います。

気持ちが切り替えられたら、
また勉強を始めればいいから。
気持ちが切り替えられないのなら、
少し休んでみてください。
焦ることはありません。
みんな10年以上やっていますから。笑
そんな試験ですから。

2年で5科目合格しちゃった
専門学校が喜んで合格体験記を載せる、
そんな人と自分を比べないで。
私は3科目 13年かかっています!
真っ暗なトンネルの中をずっと走っているのは
気が滅入りますよね。

そんな試験に立ち向かっている、
あなたは、すごい!

どうか、自分を見失わないで。
自分を大事にしてね。

税理士試験がツライと感じる方は、
どうぞコメントしていってください。
すぐに返せないかもしれないけれど、
弱音や本音も吐き出していってください。

君に幸あれ✨


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