最近、この絵をよく思い出す。というかこの絵が、今の心境というか。
説明するまでもないですが、江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎による「富嶽三十六景」の一つ、「神奈川沖浪裏」です。
為すすべがなく船にしがみ付く人たちなのか、それとも遠くにたたずむ富士山なのか、あるいは両方を行き来する。はたまた、その様を眺める感じ。
『北斎 富嶽三十六景』(日野原健司編、岩波文庫)で、三十六景と追加分十景の合計46作品が、各作品ごとに見開きオールカラー、次の見開きで解説という順に鑑賞できます。巻末には描かれた地点を推定した地図、北斎の生涯や作品全体の解説を収録。
たまに取り出して眺めています。■