映画雑記「CLIMAX/クライマックス」/飲み会と打ち上げには気を付けよう
連休中、「CLIMAX/クライマックス」というフランス映画を観ましてね・・・。
説明し難い映画なんですが、あらすじは簡単で、
「ダンサーたち十数名が、大会前の打ち上げで酒を飲んでいたら、その酒に誰かがドラッグを入れたらしく、意図せずみんなでぶっとびトランスモードに突入しちゃって阿鼻叫喚」
というもの。
序盤は、一流だろうダンサーたちのインタビュー
↓
本番さながらのリハーサル
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打ち上げだぜ!酒飲んでうぇーい!
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全員でトリップ!
という流れでして、ここだけ切り取ると、「ハングオーバー」的コメディかなと思うかもしれませんが、ほんとに気分が悪くなる、露悪的な映画であり、レーティングはR-18。良識ある大人は観ないほうが良いです。
「全員でトリップ!」がほんとの地獄のような盛り上がりで、今まで体験した一番えぐい飲み会を、百倍サイテーにした展開の目白押しなのであります。
ドラッグって怖い・・・。
という感想を持つ方も多いとは思いますが、私には自業自得というか、ざまあみろだぜ!と少々考えてました。
なんでしょうね。
言っちゃえば、私はダンサーっていう人種が嫌い - 、いやご時世的に和らげて表現すれば、「抵抗を感じる」「肯定することはできない」「拒否感がある」。
以下、ただの偏見。
まず、「自己評価が低い」ダンサーに会ったことがない。
なぜか、全員、自信満々で、それを隠すことなく、自己肯定感のオーラがだだ漏れである。
そいつのスキルは知らないが、「実際、Perfumeってダンス上手いよ」「マイケル(ジャクソン)のダンスは唯一無二だよね」とか言ってくるやつが多い気がする。
あと、「へー、ダンスやってたんだ」「エグザイル的な?」など、興味もないけれどもとりあえず質問しとくか、という問いに、
まぁ、俺はジャズダンスだけどね
やら
私はヒップホップダンスだったんで~
とか、但し書きを付けてくるのがめんどくさい。
彼らにとっちゃ、バンドといっても、「ボーカル」「ドラム」「ベース」「ギター」くらいやり方が違うもんなんでしょうが、そこまで聞いてないのにアピールしてくるのがね・・・。
あと、ダンサーへの抵抗感を決定的に植え付けたのには、思い出がありまして、入社の動機が、ばりっばりのダンサーだったんです。
たしか身長は180cmくらい、色黒、留学経験あり、なパーティ気質男。
それだけで、(当時)童貞だった私には威圧感たっぷりだったのに、唯一私がよりどころとしている偏差値&出身大学も、そっくりそのまま一緒。ひとつも勝ってるところがないじゃないかい。
そいつが、「うぇーい」と明るく話しかけてくるごとに、私は劣等感を育てていく、そんな社会人なりたての日々。
そんな中。
研修中、人事の方が、「お前ら、大学も学部も一緒だよね?知り合いじゃなかったの?」と尋ねてきたことがあったのですが、私は、
「いや、ダンスなんかやってる連中のことは、僕は知らないですね」
と答えたのでした。
あくまで、「ダンスをやるキラキラしてる人たちとは、知り合いになれないような、日陰で暮らすキャンパスライフでした」ということが言いたかったのですが、口から出てきた言葉に棘があり過ぎた。
その場が若干変な空気になるも、同期色黒ダンサーは、声を出して笑い、一応その場は収まったかのように見えた。
ほっと一息ついたと思いきや、私は見逃さなかった。
その笑顔が真顔に戻っていく最中、私の体感としては一瞬スローモーションになり - 彼の視線が私に向けられ、ギラリと睨み付けるのを。
「殺すぞ」
そう宣言するような、あの眼光が忘れられない。
今思えば、あれが入社初の失言ですね。その後は数限りないのですが。
そんなこんなで、「CLIMAX/クライマックス」観賞中も、ラリってるダンサーたちのことを、気の毒だとは思えど、特に同情はできなかった私でした。
ネットフリックスでも観られますが・・・後味も悪いので、観ないほうが良いです。
しかし、妙な中毒性がありまして、一回完走してから、すぐに序盤30分ほどを流し見してしまい、そうすると、行き過ぎた青春のはっちゃけと悲哀 みたいな印象が出てきてしまう。そういう魅力もはらんだ映画です。
結論としては、酒と打ち上げには気を付けましょう、て映画でした。
そんな意図は書いていて本当に無かったのですが、思いがけず、今日的な示唆がある気がする。
あ、ダンサーとドラッグにも、注意したほうが良いと思います。
明日は - 、もしかしたらそれは今夜かも - 我が身です。
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