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映画短評「タイタニック」

久々に見ると、面白かったですね、「タイタニック」。

二週ぶっ通しでではありませんが、ちょいちょい摘みながら、地上波で流し見しつつ、気になるところはHuluで補完するかたちで、8割がた見てしまいました。

1997年12月に公開。
てことは、公開されたときは、自分はまだ9〜10歳。
大ヒットしてたし、その後VHSが本屋に大量に平積みされてたし、勝手な体感としては、2000年前後くらいまでは、タイタニック流行の名残りが残っていたように思う。

私が、初めて「タイタニック」を観たのは、おそらくは中学3年生くらいだったろうか。
そのときは、頭抱えましたね。
なぜなら、めちゃくちゃ面白かったからです。
モー娘。やら、アルマゲドンやら、基本的には流行り物は否定しておけば良いという厨二病の治りかけにビデオで見た。
散々、「観ても無いのに」長くてつまらんとか、前半のラブストーリーパートが眠いとか、ネット掲示板でかじった意見を、そのままひけらかしてたのでね、、、。

恐る恐る見てみたら、大ヒットも納得の面白さ。
前半のラブストーリーパートは、累計的な「ロミオとジュリエット」形式なものの、豪華な衣装やセットを見てるだけで面白いし
氷山にぶつかってからは、圧巻の映像のつるべ打ち。

すげえ面白いやん。否定してた俺、サブいな。そう思いました。

少し話が逸れますが、社会人になってから、映画館でリバイバル上映されたときに観賞して改めて気付いたのですが、だいたい人が死にすぎなんですよね、この映画。
「人が死ぬ映画」自体は、(語弊ありますが)すごく大好物なんですけど、「タイタニック」は気持ち悪くなりそうだった。
だって、めちゃくちゃ人が生き生きとしながらというか、生々しく死んで行きますからね・・・。

巨大な船がどうやったら動くのか。
ボイラーやエンジンなどの、機械的システム。および、船長からボイラー焚きに至るまでの船員・運用組織。

そして、どれだけタイタニックが巨大だったのか。
接岸の模様や、漁船やヨットと比べたり、イルカと一緒に泳がせてみたり、とにかくそれを強調する。

その船に乗る、「上」の身分から、「下」の身分までの、とにかく多数の人・人・人。

「タイタニック」というシステム・存在を、あますところなくお届けしたあとに、ガンガンに人が死んでいく。
映画館で観ると、吐きそうになりました。

描写の丁寧さという点では、序盤の現代シーンでどんな感じで沈没するのかっていうCGシミュレーションを見せてから、その2時間後にその様を見せるという演出が、うまい。
あれのおかげで、タイタニックが登場する最初のシーンから、諸行無常・盛者必衰な雰囲気があり、切なくなる。

ちなみに、このシーンで、ヒゲモジャのタイタニックオタクな調査員が、よりによって生存者のローズおばあちゃんに対して、
「今から俺が考えるタイタニックの沈み方を披露するぜ!氷山にどかーん!真っ二つにボキッ!そのまま沈んで行って、海底にずどーん!」
と空気の読めないプレゼンをかましますが、そのときの、ローズばあちゃんのドン引きしてる表情がツボです。

そんなことは置いといて、これだけの大ヒット映画になると、「タイタニック」への距離の取り方で占いが出来る気がしています。

①1回も観てない!と、なぜか胸を張る人
②タイタニック大好き!最高!と、無邪気な人
③パニック映画「としては」最高。と、条件を付ける人
④むしろ、氷山にぶつかる前のほうが面白いよね。と、人間ドラマ重視な姿勢をとる人

私は、⑤:「一周回って」タイタニック面白いよね。と、「一周回って」をやたらと強調する、マウントとりたがり映画好きです。

①のタイプなあなた。私はちょっと、、、、苦手というか、、、相性が悪いでしょう。
観てないのは別に良いんですけど、そんなこと自慢げに言われてもね・・・。

強調しますが、別に観てないこと自体は良いですからね!誤解なさらぬよう、よろしくお願い致します。

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