見出し画像

博多通りもんで罪を犯す夜

呑兵衛人生十数年、今までで最も罪深い酒の味を知ってしまった。

改めてご紹介するのも憚られる逸品だが、福岡に博多通りもんという銘菓がある。饅頭とカステラのあいの子のような味わいの皮に、まったりと甘く濃い黄身あんがたっぷり入った魅惑の菓子である。毎日食べたい。

全国有名な土産は数あれど、通りもんほどの人気者を私はあまり知らない。
前の職場でも今の職場でも、誰かが「福岡に出張する」と言おうものなら、四方八方から「通りもん買ってきて!」という声が飛んでくる。

先日夫にも福岡出張の予定が入り、当然のごとく通りもんを持ち帰ってくれた。
ベースは和菓子なので当然お茶に合う、バターが利いているのでコーヒーにも合う。ああ幸せ。
5個入りのパックをふたりで分け分けし、大事に大事に食べていたある日の夜、夫がわなわなと震えだした。なんだ、なにがあった。

ここから先は

848字
この記事のみ ¥ 150

この記事が参加している募集

至福のスイーツ

イチオシのおいしい一品

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?