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立ち止まって早幾年

10年程前になるから一昔前と言って良いだろう。

その頃、一緒にものづくりをしていた仲間がいた。ほとんどの人とは連絡を取り合うことも無いのだが、時たま連絡が来たり、風の噂を耳にしたりする。

私もしぶとく首の皮一枚で生き残り続けてる老害(その頃から彼らに老害と呼ばれていたけれども)だが、やってることも考え方も何にも変わらない。びっくりするくらい変わらない。
創作物の内容もだが、使う道具、環境、技術、何か1つ取っても変化したものが無い。
何でここまで変化が無いのか、成長する意欲やら競争心やら向上心のようなものが無いからなのかもしれない。そこまで情熱が湧いてないし、むしろ半分余生だと諦めてるような気がする。何かしようと言う気持ちは持つ段階まで来ても最近は最終的にメンドクサイが勝つ。創作意欲に限ったではなく、私自体がそんな感じ。

一方、昔一緒に活動していたメンバーの成長は甚だしい。同じことをするにも時代に沿ったものを上手に取り入れては目新しさを感じる創作活動をしている。また今日も驚かされた。
令和っぽいスタイルと言うか、最新のトレンドを既存の枠の中に上手く取り入れていて、非常にシステムとしてよく出来たものを作り上げている。彼らの噂を耳にする度に感心させられる。

時代の歯車に上手く噛み合うように動く。
それが出来るだけの柔軟さのようなものが欲しい。

その反面、私と言う人間は時代と逆行したものしか作っていない。
歯車は狂っているし、錆び付いて来ているし。
きかんしゃやえもんみたいだ。(この例えがもう古い)
歳を取ると少しずつ頑張れ無くなってくると言っていた大先輩達の気持ちが分かる。
こうやってまたすぐ10年が過ぎ、今日と言う日もこの記事も一昔前のものになるのだろう。それまで残っているか分からないが。

本当に私と言う人間は全くもって成長が無いものだ。
相変わらず老化の進行は早いのだが。

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