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現代人が寅さんから学ぶべきこと

現代人が寅さんから学ぶべきこと on stand.fm ┃HoNNet.
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古きを訪ねて新しきを知る

とは良く言ったもので、何か最近「男はつらいよ」の良さが分かるようになってきたから、いよいよ歳を重ねてきたのだなと自分でも思う。

昨今のドラマってトントン拍子で話が進んでいく。ガッキーとの契約結婚だったり、アラサー独身の黒木華がお暇を頂いてみたり、みんな何処と無くそのストーリーが現実には起こらない。けれども、目まぐるしい日々に悩殺される現代人が欲しているストーリーだからこそ惹かれているのかもしれない。かく言う私も全話見た。みくりさんと生活したいし、お暇も欲しい。現代の理想を詰め込んだドラマは見ていて面白い。 星野源とか中村倫也とか高橋一生なれたらって気持ちになる。つくづく思う。ああいう理想的なイケメンにはなれないけど思う。

それに比べて、寅さんって人間のダメな部分もきちんと描いている気がする。オープニング曲ですら「偉い兄貴になりたくて」と歌っている。
そんな他人様に誇れるような暮らしはしていない。だけど、「渡世人のつれぇところよ。」と言うことはあっても、決して自分の置かれている境遇が恵まれていないとは思っていない。むしろ何か生きてりゃ良いことがあるじゃないかと語っている。そんな感じがする。恋愛だって振られっぱなし、二枚目の振る舞いをしているのに、最終的には三枚目に収まる。失恋してまた旅に出るの繰り返しだ。

実際問題、現代社会に生きる我々も誰もが好きなことを仕事としてお金を稼いでいる訳ではないし、職場の人間関係が上手くいかずに悩みの種だったりする。恋愛だって、好きだからってだけで付き合おうか、ノリで入籍してみたらええやんなんて、そんな簡単に話が進む訳ではない。それぞれの価値観の擦り合わせだったり、年齢の壁があるとか、細かなことだったら食や服の好みが合うかとか、LINEの返事は早く返す人かだとか、色々難しい壁が立ちはだかる。なかなかドラマのようにはいかない。

そんな現代に生きている中で、寅さんを見ていると、「あんちゃんよぉ、人生簡単にゃいかねえことばっかじゃねえよな。俺も仕事も恋愛もさ。人生上手くはいってねえよ。昨今のドラマのようにトントン拍子にゃいかねぇけど、それでも生きてりゃ何か良いことあらぁね。」って

四角い顔したおっさんからそんな風なことを言われてる気持ちになる。

「どぶに落ちても根のある奴はいつかは蓮の花と咲く」かぁ。

今日も顔で笑って腹で泣くかぁ。日本人だもの。

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