見出し画像

この日常は、よその“非日常“

4月から田起こし、荒代、代かき、、と、初めての工程を一つひとつ
ベテランの父とともに終わらせていきました。その間、私ができたことってなんだろ。

今回の初めての試みをできるだけたくさんの人と共有したい想いから、エコツーリズムの一環として行政の認定メニューを受けるべく、地域の体験活動として行うこととした。

“この地域の日常は よその非日常“

この地域に住う子供たちにとってもそう。

自然豊かなこの地域に住む子供たちも、平日は学校、塾、学童、、、休みの日は習い事や市外へのお出かけなどで、日々が完結してしまう日常を過ごしていて、自然に触れる時間は私が幼い頃よりも格段に減っていると思う。

私が幼い頃は学校から帰ると、共働きの両親はまず家にいないので、そのまま隣の祖父母の家で宿題をし、夏には祖父と毎日海へ泳ぎの訓練に出かけた。夏休みはなぜか男子たちに混ざり自転車で深い山奥までミヤマクワガタを探しに行く毎日だった。

危険を伴うのも正直なところだが、あの頃は誰にでも程よく自由があり、そこから得られる“生きるチカラ“はいつまでも体と記憶に残っているものだと思う。

あの頃あの時のワクワクゾクゾク、達成感。それを我が子たちにも味わってほしいと思うのも自然なことだと思う。

やっと見つけた無農薬栽培のできる田んぼ。父やたくさんの人の協力を経て、やっとやっと苗を植え付ける工程までこれた。ここに来るまでの景色や人との繋がりに一番に感動しているのは他の誰でもなく私。

体験活動として少しでもたくさんの子供や大人とそれを共有できたら。自然の営みを通して人との繋がりにも感動できる機会ができたら。

体験の募集をかけたところすぐに予定していた定員30名の方が参加を希望してくださった。こうして自然体験に興味を持ってくれる家庭が実際に多いことに嬉しく思う。

体験を募集した時、条件を提示した。親子で必ず参加してください。日頃味わえない感情を是非、家族で共有してください、と。

泥んこに足を入れた瞬間、きっと顔を見合わせた親子の表情はお互いに忘れられない記憶となると思う。

そんなことを私含め、この田んぼでたくさん記憶していきたい。
そんなことを田植え直前代かき終わりの晴れた田んぼで思った。

田植えを待つ代かき終わりの里山の田んぼ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?