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マッチングアプリで出会った人たち⑤ビクトリアより愛を込めて…

今回の主役は ジャック。

またしてもHingeでの出会い、またしても中国系の男性ですが、一つだけ違うのは彼がビクトリアに住んでいるという点です。

説明しよう!ビクトリアとは…
ビクトリア: Victoria)は、カナダブリティッシュコロンビア州の州都。同州南西部バンクーバー島の南端部にある。ブリティッシュコロンビア州内で一番南に位置しており気候は温暖。春から夏にかけて色鮮やかな花々に囲まれた英国風な街並みからは、本土とは違った風情を堪能することができる。

バンクーバーへはフェリーにて行き来する形で、日帰り旅行も余裕です。
※ちなみに私は未だに行ったことがありません。


地図で見るとこんな感じ

ジャックは40歳、私は30-40歳の間で相手を探していたのでマッチした中では最年長。彼の顔写真は全てマスクで隠れており、目元しか見えないものの、割と シャープな印象で、そこそこかっこいいのでは?と思っていました。

彼はバンクーバーにあるカメラに使われる何かしらのパーツを作る会社で15年間働いており、週5日のうち3日はビクトリアの自宅からリモート作業、残りの2日はバンクーバーの会社へ通勤しているそうです。

メッセージ上での彼はフレンドリーで、とにかく速攻で返信が来るのですが、ちょっと張り切りすぎて空回りしているところはありました。

「食事をしに行こう、どこか行きたいレストランはある?」というので私が10軒ほど違ったタイプの店のリストを送ると「君も僕も どちらも行ったことのないお店を選ばないとダメだ。それこそが僕たちの新しい 始まりにふさわしい」とかなんとか…えええ、壮大なドラマが幕開けてる…?とか思ったのですが、ジャックの謎のこだわりにより、ここもダメ、そこもダメ、場所的にビクトリアへのフェリーに間に合わなくなる…かと言って、向こうが リストアップしてくるのは私が行きたくないような微妙なお店ばかり…だんだん 疲れてきて スルーしていたのですが、焦りだしたのか、

今 マッチしているのは君しかいないんだ!
お願いだから会ってくれ!!
こうなったらどこのお店でもいい!!!

…結局、ナナイモ駅近くのデザートのお店にて会うことになりました。(一応、どちらも行ったことのないお店)

そんなこんなで対面したジャックですが…

なんと…写真と全く違う人物が来ました…


いや、本人の写真だったのでしょうけれど、おそらく 10年くらい前のです…実物はか〜な〜り ぽっちゃりしており、白髪交じりのおじさんでした…

また、英語があんまり達者ではなく、緊張していることもあり、見ていてこっちが申し訳ないくらいたどたどしかったです…共感性羞恥ってやつか…

何でも奢るよ!というので、控えめに目玉アイテムのドライアイス付き かき氷を頼んだところ、これも 追加しよう あれも 追加しようと彼が止める間もなく頼みだし、机がデザートでまみれに。ちょっと、誰か 食べるの これ…こんなことなら 食事系のお店を選べばよかった、と後悔しても時すでに遅し。

余談ですが、このお店はカップルだらけで、私たち 他の人から見たらパパ活か なんかしてるように見えたんじゃないかな…などと思ったり…

一通り 落ち着いたところで、いきなりジャックの猛烈アピールタイムが始まりました。

唐突にプレゼントがあるんだ!と袋を渡され、中を見たらスヌーピーのオーブンミトンが入っていました。え、何故…???私、別にスヌーピー好きじゃないんだけど…

さらに脈絡なく、僕はヴィクトリアに3bed roomのコンドを持っているんだ(家賃が高騰しているBC州において、家持ちなのはかなりのアピールではある)とか、僕と付き合えばお姫様扱いするよ、君は働かなくてもいい!とかなんとか…

この人はないなーとすでに判断していた私ですが、奢ってもらった手前 帰りづらいので、間を持たせるため無難な質問を投げかけたりしてみたのですが…

「仕事は具体的に何してるの?」
→「僕の給料は高いんだ!」

「仕事はどう?やりがいを感じてる?」
→「僕は会社に信用されてて、雇用の際に面接官も任されてるんだ!」

「へぇ、面接に来た人の面白いエピソードとかある?」
→「僕のコンドは3bdでバルコニーもあるんだよ!」

会話が!
噛み合わねぇ!!!!


私は面接官をしたことはないのですが、これは実際の業務をこなすためのスキルがないのに何故か面接まで来てしまった人が、全く直接関係ない部分を情熱でもって押せばイケる!と思い込んでるような構図では…???

かき氷を食べたところで潮時かな〜ということで、食べきれなかったケーキ等は持ち帰り用に包み、「送ってあげるよ!!」という申し出を丁重にお断りして別れました。ちなみにケーキとミトンは、私の通過駅に住む友人が欲しいというのであげました。

ジャックは、その後も日記のようなメッセージを、私の返信がまったくないにも関わらず送りまくってきました。

「今日はコーヒーを飲みたくなってブレンズに行ったんだけど、そこに可愛い犬がいて〜 店を出たら雨が降りはじめたから、屋根があるところまで走って行ったんだけど〜」というような、とりとめのない文章が一方的に15行くらい送られてくるのを想像してみてください。

流石にどうかと思い「申し訳ないけど、私たち合わないと思うからアンマッチするね」というメッセージを送ると速攻で返信が…

「僕の何がいけなかったんだい?教えてくれ!直すから!!」

「何かを変えなきゃいけないってことは合わないってことなんだよ」 

「…わかった、でも今後のためのフィードバックが欲しいんだ、僕はどうしたらいい?」

「Just be yourself. 相手に気に入られようとし過ぎないこと。自然体で合う相手を見つけてね。Good luck」

向こうから、そうか教えてくれてありがとう、というメッセージかきた後にアンマッチしました。

ジャックはかなり極端ではありましたが、過去の恋愛を振り返ると、私自身も相手に気に入られようと、自分を捻じ曲げていた時期があったの彼のあり方はわからなくもないです。彼はいい人ではあったので、彼なりの幸せを見つけていることを祈ります。

余談ですが、自分を捻じ曲げでいた頃の私は、恋愛とは相性が半分くらいで、残りの部分は本人の意志で選んで決めること、とにかく情熱で押して相手を納得させればイケる!と思っておりまして…なので、彼の行動原理はわからなくもないです。私は後に90パーセントくらいが相性なんだな〜と理解するのですが、それはまた別のお話。

家を持っているとか、楽な暮らしをさせてあげるとか、そういう表面的な条件ではないんですよね…それって、この人「でも」いいであって、他にも同条件を提示できるような人がわんさか存在してるんですよ。この人「じゃなきゃダメ」という点を探さないと…そのためには自己分析が重要になってくるわけです。

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