見出し画像

書けないままに

書こうとしてはやめて、書こうとしてはやめて。

頭の中だけなら何とか文を繋げられるのだけど、いざ書き出そうとスマホのメモを取り出すと、駄目になる。

主語が、助詞が、接続詞が、風にのった糸のようにふらふらと泳いでは、ふにゃあと湯気のように崩れて消える。

数字や活字、人の心、季節の流れ、空だって、ちゃんと見て何かを感じているはずなのに。



原因は、少し分かっている。

合否はまだ出ていないけれど、試験が思うようにいかなかった。

あ、落ちたな......。

終了時間ぎりぎりまで粘ったけれど、力を出し切れた気がしない。
反省点がたくさんあって、受からなかった手応えだけが両手に残っていた。

悔しい。悔しい。悔しい。

悔しさを、違う形に変えて歩き出さないといけない。



プラネタリウムが誕生して100周年を迎え、10/21はお祝いムードに包まれていた。
プラネタリウム関係者による記念の特別配信をアーカイブで見て、人の手で生み出された星々に改めて感謝した。

先日「明けの明星」こと金星が、西方最大離角を迎えた。
早起きするたびに窓をのぞき、その素晴らしい眩さに目を細める。
木星もそろそろ衝を迎える頃だ。
「夜半の明星」としての堂々としたかがやきにさらに磨きがかかる。

十三夜の月が、雲ひとつない夜空に浮かんでいた。
円を完全だとするなら、十三夜の月は不完全な形。
その“なりきれない円”の形に、あたたかみを感じるのはなぜだろう。


今朝起きた時刻は、半影月食の終了予定時刻だった。
私の部屋からは、西の空は見えない。
天気は曇り。どのみち観察は難しかったようだ。

月はしずかに欠けて、しずかにいつもの姿に戻ったのだろう。
私も、しずかにこの文章を打っている。
そうして、しずかに今日を始めようとしている。



おはようございます。
今日もよい日になりますように。


この記事が参加している募集

noteの書き方

今こんな気分

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?