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【仕事のこと】②行政職員の年間スケジュール例

 おはようございます。いまの私の職業である公務員について、書いていきたいと思います。「就職先に公務員を考えている方」とか「公務員って何やっているの?と気になっている方」とかにお読みいただけるとありがたいです。

 先週は、公務員がどのようなものさしで動いているか、についてざっと書いてみました。先週の記事はこちら
https://note.com/yuza1024/n/ne38800680885
今回は、仕事をすすめる上での年間スケジュールのイメージを書いていこうと思います。

 なお、年間スケジュールはあくまで、いまわたしが勤めている自治体をベースにしています。国や都道府県、市町村によって細部は異なってきますのでご注意ください。特に、今年度はCOVID-19の影響もあり、イレギュラーづくしでよくある年間スケジュールどおりでないときもあります。

 また公務員の多様な仕事があります。警察官や消防署員もいれば、日々教育や福祉の現場を走り回っている方もいます。今回は、庁舎にいる一般行政職を例に書いてみようと思いますので、職種によってだいぶ変わることもお気をつけください。

【仕事の一大イベントは予算と議会!?】

 入庁してしばらくしてから、仕事の基本は「予算」と「議会」と言われたことがありました。賛否両論あるかもしれませんが、政策立案する上で、この2つは欠かせない要素かな、と思うこともあります。まずはこの「予算」と「議会」にフォーカスして、仕事の年間スケジュールを概観してみようと思います。

【予算:次年度の政策の企画立案】

 「予算」は次年度に何をするか、実行するためのヒト・モノ・カネをどう準備していくかと企画立案するためのプロセス、と理解しています。ある政策を企画立案をする上で、何をどんなスケジュールで実行していくか、実行するためにはヒトやモノなどどんなリソースを準備したらいいか、実行を担保するためのカネはどのくらいいるか、を検討します。その上で他の様々な政策や財源、人員の制約と見比べながら、優先順位をつけつつ、次年度の実行計画を予算の面から立案していきます。いまちょうど、国会でも次年度の予算が議論されていますが、その原案を作成していくイメージです。実行するには、後述する議会の承認を得る必要があります。

 予算の立案を予算編成とかいいますが、私のいる自治体では例えば、以下のようなスケジュールで進めていきます。

11~1月:予算編成の原案作成→庁内調整
・政策を実行する各部署から予算の原案を作成し、庁内で全体調整していきます

2~3月:議会での予算案の審議
・庁内で作成した予算案を議会で審議いただきます。可決されると正式に次年度予算となります

 予算編成は、前年度の政策の実行結果の評価や、国内外の情勢をふまえることも多く、もっと早期に検討を始めることもあります。またCOVID-19のようにイレギュラーな事態が発生した場合は、このスケジュールにかからわずに補正予算という名称で、臨時の予算編成も随時行っていきます。
 役所が何かをする場合には、事前の予算編成が必須とも言えます。

【議会:住民の代表者との議論やルールを作る場】

 「議会」は、住民の方の代表である議員が政策について議論を行い、政策や予算の大枠を決めたり、ルールとなる法律や条例を作る場となります。いろいろご意見あるかもしれませんが、少なくとも私は上記のように理解しています。

 私が勤務する自治体では、議会は大きく以下の3回開催され、それぞれ概ねテーマがあります。

5月:おおどころの方針の議論

9~10月:政策についての議論

2~3月:次年度の予算の審議

 議会の時期が近くなると、国でも国会議員への取材があるように、議員からの問合せや質問の取材などの議会対応が始まります。

 議会対応にかかわらず、入庁直後にも言われますが、「議員は選挙で住民の一定に支持を得て当選した住民の代表」です。議員からの問合せがあった場合は、最優先での対応になります。最近は議員に関していろんなニュースが後を絶たないので、ここもいろいろご意見あるかもしれませんが、議員は選挙で当選されてきた方々ということもあり、住民の多数意見の代弁者、となります。よって、議員の意見は住民の多数意見として対応する、と理解しています。

 いま国会では次年度予算を中心に議論を行っており、その様子はテレビ中継で見れるようになってはいますが、私がいる自治体でも、議会の様子は動画で数年先前までさかのぼって、全てみることができるようです。どこまで公開しているかは自治体によってだいぶ差がありますが、議会ではどんな議論がされているか、一度ご覧いただくのもいいかもしれません。

 次回ももう少し、仕事の話をしていこうと思います。

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