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【今でしょ!note#28】 自分の価値観を形成した中高生期の体験

おはようございます。林でございます。

公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンが2023年7月に公表した「子どもの体験格差問題」に関するレポートがあります。

親の世帯年収が低いと子どもの学校外での体験活動が減り、その後の学歴や年収にも影響するという仮説が紹介されています。

https://cfc.or.jp/wp-content/uploads/2023/07/cfc_taiken_report2307.pdf

今日は、本レポートを読んで私なりに感じたことを述べていきます。

レポート概要に対する見解

子どもの体験格差に関する上述のレポートによると、「世帯年収300万円以下」の低所得家庭の3分の1が「学校外の体験が何もない」との調査結果となっています。
子どもがやってみたい学校外での体験活動をさせることができない最大の理由が「経済的な事情」によるもの、という結果です。

活動分野別では、「水泳」の習い事が世帯年収の多寡による差が大きいと出ています。
保護者自身の幼少体験との関連では、保護者の小学校時代における体験活動をしていない場合、その子どもの体験活動が「何もない」と回答した割合が半数以上となり、保護者の幼少時代の体験機会と大人になってからの年収・学歴、その子どもの体験機会の関係性について示唆されました。

私自身は、幼少期ににスイミングスクールに通わせてもらっていましたが、先生の話を聞いている途中でプールに落ちて溺れたのをきっかけに辞めてしまい、その後も塾などは一度も通いませんでした。

そのため、定期的な習い事などの経験がその後の人生に影響を与えているのかと言われると、あまり関係ないのでは?と感じています。
それよりも、中学や高校時代に学校の取り組みで参加した学校外の活動の方が自分の価値観形成や人生に影響を与えたと考えており、幾つか具体的な事例をご紹介します。

自分の人生に影響を与えた原体験

県内他校生との合同合宿

中学・高校の時にそれぞれ参加したのですが、学校での募集要項を見て、何となく飛び込んだ他校生との合同合宿の記憶が、今でも強烈に頭に残っています。

各学校から1〜2名程度が参加して、山奥の合宿所を訪れ、2泊3日でグループ単位でのリサーチ結果を英語で発表する、みたいな企画だったと思います。

中学生の時に参加したほうは、各学校で英語を教えている日本人以外の先生が参加しており、英語しか話していませんでしたから、留学経験のない私にとって、プチ留学みたいな気分でした。
また、グループごとの活動でしたが、最終日の発表会の前夜に、自分たちの発表内容に納得がいかないということで自主的に集まり、翌日の発表内容についてあーでもない、こーでもないとかなり遅い時間まで議論したのを覚えています。

高校で参加した合宿で特に印象に残っているのは、見た目が怖い明らかにヤンキー的な二人組の存在です。
これはまずいところに来てしまったなと後悔していたのですが、たまたま夜の大浴場で一緒になってしまい、勇気を持って話しかけてみたところ、実はすごくいい奴だということが分かり、その後枕投げなどして盛り上がりました。

知らない人ばかりで閉鎖された空間に飛び込むのは勇気がいることでしたが、当時の自分は何となくその場に魅力を感じて、勇気を出して飛び込んだのだろうと思います。

そこで初めて出会う人たちと意見を交わし、徐々に仲良くなっていくプロセスが自分にとっては面白いということが原体験として打ち込まれ、その後の人生選択においても、そのような機会を進んで選んでいくようになったのを感じます。

アメリカ人留学生の受け入れ

今の人生・価値観を形成したもう一つの原体験として、高校2年の時にアメリカから来た留学生を約3週間受け入れたことがあります。

これも学校で募集がかかり何となく手を挙げたのですが、ニュージャージー州から来た同じ年の高校生(名前はSteveで、ステブと呼んでいた)と四六時中一緒にいることになりました。
ステブは、ほとんど日本語が話せず、私の家族も全く英語が話せませんでしたから、家で食事をするとき等、いちいちコミュニケーションが大変なんですね。

私は、何とか学校で習った英語を使って間に入りコミュニケーションをしていましたが、ステブも家族もお互い言葉が分からないなりに、何とか伝えようとする時間を楽しんでいた記憶があります。

私の家族も、せっかくアメリカから北陸の田舎までやって来たのだからということで、週末には車で色々な場所に出かけました。

そして、ステブが帰る日の朝は、駅で見送ってからそのまま登校したのですが、学校に到着して授業を受けながらめちゃくちゃ泣いたのを覚えています。
周囲のクラスメイトは「こいつ泣きすぎやろ!」と笑っていましたが、黒板を見ながら涙が止まらない経験は、その時が最初で最後だと思います。

普段の人間関係を超えていくことが面白い

冒頭のレポートで言及されていた、親が子どもに体験させる習い事のようなことよりも、普段の生活では出会わない学校以外の人と一緒に何かを作ったり、生活を共にする経験が、私としてはとても重要で魅力的に感じます。

そしてその機会は親が選んで与えたものではなく、自分が興味を感じて選択したものであり、中学生くらいにもなれば、自分で地域のボランティアに参加したりすることでも得られる経験です。

30代になった現在においても、いつも同じ人といるよりも、定期的に仕事が変わって付き合う人が変わる方が面白いですし、言葉が通じなくても異なる文化背景を持つ人たちと何か一緒に作り上げる体験には惹かれるものがあります。

自分の子どもがもう少し大きくなったら、習い事や塾に行かせるか、ということよりも、普段の生活や学校では出会えない人たちと一緒に何かを考えたり、作ったりする経験をさせてあげたいと考えています。

ただ大前提として、子どもと自分は全く別の人間ですから、子どもが自分で興味があるものを選択してくるまで、あまり干渉せずにじっくりと見守っていてあげたいです。

それでは、今日もよい1日をお過ごしください。
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