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#210 採用も大事だが、今いる人のエンゲージメント向上が超大事

いかがお過ごしでしょうか。林でございます。

noteやスタエフの発信仲間(と勝手に自分で思っている)KASHIWAさんが、ほんまそれな!というお話をしてくれていました。

詳細はぜひ配信を聞いていただければと思いますが、こちらの読売新聞の記事を元にKASHIWAさんが感じられた違和感についてお話されています。

絶賛売り手市場の採用マーケットにおいて、24年卒の採用活動では、学生を計画通りに確保できた企業は36.1%にとどまるとのこと。そんな状況の中、内定辞退者が社会人3年以内に自社への転職を希望する場合は、選考のステップを簡略化できる「選考ファストパス」制度を導入する動きがあるとのことです。

労働制約が今後ますます進む中で、多くの企業が「採用が厳しい」と発信しているので、このような動きがあること自体は私もポジティブに受け取っています。
私が新卒採用を経験した時も、「企業も学生から選ばれる立場にある」という言葉はありましたが、実際の選考プロセスでそうは感じない企業もいくつかあり、そのような企業は今でも悪印象が残っています。

例えば、ある企業では、全体に対して圧迫面接をしているわけではなく、面接官にある程度裁量が委ねられていたようで、面接室に案内する人事部の人が「あ、君は多分面接官が優しいからラッキーだね」とか「君は結構厳しいかもしれない」みたいなことを応募者を面接室に案内する際に話していました。
私の順番が回ってきた時に「君はなかなか苦労するかもしれない」みたいなことを笑いながら言ってきて、実際にかなり圧力高めな面接を受けたのですが、その後に「結構厳しかったでしょ?」みたいなことを話しかけてきました。

私は、その社会人側の上からな感じと、評価者が人は違えど同じ基準で採用していないのか?(なぜ組み合わせという運によりラッキーとかアンラッキーみたいな話になるのか)と不信感しか湧かず、10年以上経った今でもそういう目でその企業を見ています。

他の企業の最終面接では役員面接だったのですが、「君は採用を出したら入社してもらえますか?」という質問を受けた時に、実は別に最終面接を翌日に控えていて迷っている企業があったので正直にそれを伝えたところ「私たちが採用を出してあげると言っているのに、その態度はなんだ!」みたいな感じで10分以上お叱りを受けました。
企業側も採用数の目標があるので「即決しないなら落とす」というロジックは当然理解できるのですが、「その態度は何だ!」と急に態度を変えて激昂されたのは忘れられないですね。最終面接だったのですが、「あぁ、こんな企業はこっちから願い下げだ!」と感じたのを覚えています。

話が横道に逸れてしまいましたが、KASHIWAさんの話では採用時の枠を広げようとする動きも大切だが、それ以前に辞めてしまう人がいる事実に対して、その原因に対して真摯に向き合っていない企業が多いのでは?という論点を提示されています。
私も本当に共感するところで、私なりに感じていること・自分なりに向き合っていることについて、ご紹介します。


採用の前に企業側でやるべきこと

労働制約・人手不足の組織において、「人」「モノ」「カネ」「情報」という経営リソースのうち「人」不足が深刻になっています。

いくら払ってもらっても「人」がいないからサービスを提供できないというのがあらゆる分野で進行しており、事業継続させるために人的リソースを確保し続けるのは不可欠です。
その選択肢として「外から雇用する」か「今いる人を流出させないようにする」しかないわけですが、後者についてどこまで企業は本気で取り組めているのか。

転職支援などを手掛ける総合人材サービス会社のパーソルキャリア社(旧インテリジェンス社)が2024年3月に公表している転職理由ランキングによると、「1位:給与が低い、昇給が見込めない」が36.9%、「2位:社内の雰囲気が悪い」が26.9%、「3位:人間関係が悪い/うまくいかない」が26.6%となっています。

転職理由ランキング(上記サイトより引用)

これを自分事に置き換えると、1位の「給与が低い」に対しては、なかなかすぐに劇的な改善をするということは難しいですが、全体の26.9%を占める「社内の雰囲気が悪い」や26.6%を占める「人間関係が悪い」みたいな話は、まさしくマネジメントの問題です。

私個人としては、ここに取り組むのが現場の管理職の最も優先度が高い仕事であると捉えていますが、会社全体の取り組みとして広げていくためには、やはり現場の管理職が進んで取り組んでみたくなる一定のインセンティブも必要でしょうし、現場で忙しい管理職を支援するための施策も必要でしょう。

社員満足度調査のような取り組みをされている企業も多いと思いますが、それが日々の現場の管理職のエンゲージメント向上のための取り組みにどこまで反映されるかは、実質的に現場任せな部分も多いのでは?と感じています。

外から見て魅力的なチームを作りたい欲

私も100点の取り組みができているとは思いませんが、「自分のチームの雰囲気を良くする、人間関係を良くする」みたいな活動は、積極的に取り組んでいます。

私は職場で勝手に「社員エンゲージメント推進室 室長」を名乗っており(勝手に言っているだけなので、推進室には私一人しかいない笑)、一緒にプロジェクトを進めているメンバーが会社関係なく色々とコミュニケーションを取ったり、普段の業務だけではない様々な経験をしてもらうことを仕事として定義することに取り組んでいます。

「頼むから帰ってきてくれ、と言われるまで外を見て欲しい」「自分たちはプロフェッショナル集団という矜持を持って仕事してほしい」と言うのは、私のチームメンバーはおそらく10回以上聞いている話で、他拠点メンバーとプロジェクトの進め方に関する対面での意見交換の機会を作ったり、海外研修機会をアレンジをしたりしています。

何度かご紹介したことのある「チーム時短奮闘記」もその一環で、今年度に入ってから1ヶ月に1回、お菓子などを持ち寄り自分たちの仕事の仕方を振り返る雑談の時間を作っています。

先週は5月の働き方に関する振り返りを行いましたが、5月は社内資格試験を受ける1名を除き、何とか当初目標を達成し続けられています。
まだ2ヶ月が経ったところでしかないですが、「今年から仕事の後にジムに行ったり、社外の人と会うようになった」と言ってくれているメンバーもいて、とても嬉しい限りです。ちょっとしたことですが、「社内の雰囲気や人間関係をよくすることって、こういうことの積み重ねじゃないのかな」と思います。

また、私が時短を進めたい一番の理由は、社外の人から見て「こんなチームで働きたい!」と感じてもらえるカッコいいチームを作りたい!てのが一番なんですね。
もちろん、限られた時間内で、当然成果も求めるので一定の厳しさもあると思いますが、「このチームに所属していること、この仕事に取り組んでいることを誇りに思ってもらえる」ような、そんなチームを作りたい。

綺麗な話なように聞こえるかもですが、日々の取り組みは雑談の頻度を上げるといった、実に超地道な活動です。
でも、マネージャーがこういう青臭い話を堂々とメンバーに伝えることって、とても大切なことです。

ぜひ、特にマネジメントのポジションにある人は、それぞれの職場で青臭い話をして、自チームのポジティブな雰囲気作り、若い人がのびのびと活躍できる環境作りを共に励んでいければと思ってます!

それでは、今日もよい1日をお過ごしください。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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