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【65】ライターの探し方。そして「依頼したくなるライター」とそうでないライターの差。

弊社ではメディア運営の際に、大変多くのライターの方々にご協力をいただいています。

お願いしているライターの方々は、非常に多様性があり、年齢、居住地、性別はもちろんのこと、職業や専門性、経歴も非常に多岐にわたっています。


しかし、ライターさんを探すのは、それほど簡単なことではありません。

なぜなら、「商用レベルの文章が書ける人」の絶対数が少ないうえに、重ねて「ニーズのあるテーマで書ける人」は、きわめて希少だからです。


そこで今回は、我々が行っている「ライターさんの探し方」と、そこで得られた「良いライターさんの見極め」をどのように行っているかについて述べたいと思います。

逆に考えれば、メディア運営者が「依頼したくなるライター」とは、どのようなライターさんなのかを知ることができるはずです。


「実績重視」だが……

ライターさんを探すときの第一方針は、多くの企業やメディアと同様に「実績の重視」です。

したがって、私たちはまず、すでに取引のあった過去のライターさんをあたります。そこで私たちが書いてほしいテーマに沿った方が見つかれば、それが一番簡単だからです。


しかし、そうそう都合の良いことは起こりません。

特に専門的な記事は、特定の「職業」や「経歴」を持つ方にしか依頼ができませんので、そうした経歴を持ち、かつ「書ける」方を探す必要があります。


そこで、次に私たちは世の中から広く、ライターを探します。
これは大変、手間のかかる作業なのですが、良いライターさんを探すのであれば、必須の作業です。

具体的には、以下の4つのことをします。

1.他媒体で執筆中のライターを探す
2.SNSやブログなどで発信しているライターを探す
3.既存のライターさんからの紹介を受ける
4.クラウドソーシングを見る


1.他媒体で執筆中のライターを探す

まず1.についてです。

他媒体で執筆中のライターさんは、すでに実績が世の中に出回っているので、見つけやすい部類に入ります。


ただし有名な媒体で執筆しているライターのほとんどは、よほどのメリットがない限り、新しい依頼を受けることはありません。

原稿料が高いか、メディアの知名度があり、セルフブランディングにプラスの価値があるとみなしたとき以外には、こちらの誘いはほぼ無視されます。


これは、ライターという仕事の性質上「一か月に生産できる記事の数」に厳しい制約があるためです。

例えば、ある程度有名なライターが「質の高い記事」を書くために、どの程度準備が必要かといえば、1週間に1本書くのがやっと、という方がほとんどです。

ほかのすべての仕事を放り出して、記事だけにコミットしても1週間に2本が限界でしょう。つまり生産できる記事の上限は1か月あたり8本です。


この8本を、どのメディアで書くか。これはライターにとって重要な意思決定です。

したがって、ライター側としては「1か月に20本ほどかけますか?」と言われても、「無理です」としか言いようがないでしょう。

ライターの月商の1/8が原稿料としての最低ラインですから、有名ライターの月商を80万円見積もると、原稿料は1記事当たり10万円ほど必要です。

1記事に10万円払えるか。
これが、有名ライターに依頼をするときの一つの基準です。


ということで、多くのメディアにとって、この選択肢はあまり現実的ではありません。

実際、いかに人気のライターであっても、そのライターが書くだけで収益性が高まる、という都合の良いことはないからです。

有名ライターというのは、ある程度収益性の高いメディアが、広告を使うつもりで起用する、という存在なのです。


2.SNSやブログなどで発信しているライターを探す

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