東根侑弥

「学ぶことをやめたら教える(挑む)ことをやめなければならない。」

東根侑弥

「学ぶことをやめたら教える(挑む)ことをやめなければならない。」

最近の記事

エコロジカルアプローチのあれこれ

お久しぶりです。 久々にnoteに書き留めておきたいことがありました。 エコロジカルアプローチについて。 エコロジカルアプローチについては何度も触れてきてはいるが改めて。 以下、フットボリスタの記事から抜粋したものです。 エコロジカル・アプローチは、「運動を引き出す重要な制約を練習環境に設けること」を特徴としています。つまり、トレーニング中にコーチが言葉でああだこうだ叫ぶよりも、トレーニングの設計、制約によって自然と身につくようにデザインすることが求められる理論と言

    • 「技術」か「影響」か

      めちゃくちゃ久しぶりに投稿します。 今回は「サッカーは『競う』べきか『闘う』べきか?」という鎌倉インターナショナルFCさんで監督を務めておられる河内一馬さんの著書を読んだ感想を基に投稿します。 良ければ最後まで目を通していってください。 個人的にこの著書は超が付くほどの名作です。 この著書のタイトル。 既に面白い。 そしてサブタイトルには「なぜ、唯一サッカーだけは世界の壁を越えられないのか?」という私たちへの問いもある。 この答えが分かっていたら既に日本代表はW杯で優勝し

      • 育成年代における日本サッカーとスペインサッカーの大きな違い

        今回はタイトルにある通り、育成年代における日本サッカーとスペインサッカーの大きな違いについて。 みなさんが思う、もしくは予想する大きな違いはどこだと思いますか? 皆さん知っていましたか? スペインの育成年代では、試合と試合の間隔を24時間空けないといけないというルールがあるんです。 守らなかったチームには罰則があります。 なので、試合は土日のどちらかに1日1試合あるだけなのがほとんどなんです。 日本だと1日に何試合もありますよね。 ワンデイ大会も頻繁にあります。

        • エコノメソッド

          エコノメソッドと戦術的ピリオダイゼーションとの違いがどこにあるのか、ほぼ同じなのではないか。 という疑問を以前から持っていました。 講習会にも参加したりして分かったことを書き記していきます。 ※あくまでエコノメソッドのことで、僕の意見ではありません エコノメソッドのトレーニングの特徴は4つあります。 ①攻撃方向が存在する これは攻撃方向がないとDF側がボールに対して闇雲にプレスをかける、ボールを追い回す癖がついてしまうからです。 日本のサッカー、育成年代でもあり

        エコロジカルアプローチのあれこれ

          指導者としての夢

          なぜ、指導者になりたいと思ったかを遡ってみる。 履正社でサッカーを学んでC級ライセンスを取得したが、卒業する頃は指導者をやりたいとは正直思っていなかった。 少し時が経ちやってみたいという気持ちは薄っすら湧いてはきたが、まだやってみたい程度だった。 その後、社会人サッカーで選手としてもう一度頑張ることに。 選手が凄く楽しかった。 そうこうしているうちに、ネットや本を漁り独学でサッカーを更に深く学んでいった。 そして、僕のターニングポイントである戸田和幸さんや小澤一郎

          指導者としての夢

          ご報告

          先月から神戸市西地区トレセンのスタッフを務めさせて頂くことになっています。 兵庫県、神戸市のサッカーにこれからはもっと貢献していきたいと思います。 そして先日、兵庫県サッカー協会から推薦を頂き、指導者ライセンスのB級ライセンスを年内に取得できそうです。 D級ライセンスを持っている人は日本で約5万人、C級ライセンスは約3万人います。 B級ライセンスになると急激に減って、約6千人となります。 しっかり取得できるように、そしてサッカーをより深く理解するために講習会を受け

          「神戸から世界へ!」 ワコーレ杯チビリンピック2021 兵庫県大会決勝リーグ ヴィッセル神戸U11vsセンアーノ神戸U11 レビュー

          練習前に急遽この試合を見るためだけに三木まで足を運びました。 なぜ見たかったか。 もちろん、レベルの高い両チームということもありますが、先日行われたライオンズ杯の決勝でもこの両チームが激突して素晴らしい試合をしていたからです。まずは、そのライオンズ杯の試合を簡単に振り返っていきます。 なお、個人名は控えさせて頂きます。この両チームを尊敬し分析したいなと思うほど良いチームだからこそ、僕目線ではありますがレビューさせてもらいます。僕の憶測が誤っている可能性もありますが、そこ

          「神戸から世界へ!」 ワコーレ杯チビリンピック2021 兵庫県大会決勝リーグ ヴィッセル神戸U11vsセンアーノ神戸U11 レビュー

          「最幸の90分間」 2021.2.8 プレミアリーグ第23節 リヴァプールvsマンチェスター・シティ レビュー

          シティはリーグ戦9連勝と絶好調でプレミアリーグ首位の中、鬼門アンフィールドに乗り込む。対するリヴァプールは、アンフィールドで2連敗中。イマイチ調子に乗れていない。 そんな中で迎えた世界最幸のカードと言えるこの一戦。ピッチの中ではどのような現象が起きていたのか一緒に振り返っていきましょう。 両チームのスタメンは下の通り。スタメンを見ても怪我人の多さが気になる。特にリヴァプールは両CBが本職ボランチという厳しい台所事情。もちろん、ファンダイクは怪我でいない。対するシティもデブ

          「最幸の90分間」 2021.2.8 プレミアリーグ第23節 リヴァプールvsマンチェスター・シティ レビュー

          シティ復調の要因

          僕は昔からグアルディオラ監督が大好きです。 それに伴い、マンチェスターシティの試合を毎試合観ています。 少し前までシティの調子が良くありませんでした。 ただ、ここ最近は復調して結果と内容ともに対戦相手を圧倒しています。 デブライネが怪我してしまったのが少し気がかりですが。 今回はシティがなぜ復調したのかを紐解いていきたいと思います。 まず、復調しだした頃にペップはこんな言葉を発しています。 「今まで我々は走り過ぎていた。」と。 そしてこう続けます。 「フット

          シティ復調の要因

          背後を取れ!は決してDFラインの背後だけではない

          よく聞く「背後を取れ!」。 フットボールはいかに背後を取るか、もしくは取られないか、です。 背後を取れば、取った選手を無効化できます。 背後の取り方は色々あります。 ドリブルでも取れますし、パスでも取れます。 背後と言っても色々な背後があり、背後の中にも優先順位があります。 DFラインでビルドアップしている時で考えていきます。 まずは上のようにゴールキーパーが仮に前に出ている場合は、まずはゴールキーパーの背後(シュート)を狙うこと。 そこが第一優先になります。

          背後を取れ!は決してDFラインの背後だけではない

          ロングスロー問題と中高一貫指導

          こんにちは。 皆さんは年末年始に行われた高校サッカー選手権を見ましたでしょうか? 優勝したのは山梨学院。 とても守備を固めるソリッドなチームでした。 そして、この高校サッカー選手権で話題となってニュースなどにもなっていた「ロングスロー問題」。 皆さんはどうお考えですか? 今から綴ることはあくまで僕の考えです。 僕の考えが絶対に正しいというわけではありません。 5+5が10だ! と言う人もいれば、 いやいや、2×5が10だ! と言う人もいます。 サッカー

          ロングスロー問題と中高一貫指導

          強くなるために上手くなることを放棄してはいけない

          強いチーム。 上手いチーム。 育成力のあるチーム(卒団生が次のステージで活躍している)。 色々ありますが、一番目に見えて評価しやすいのが強いチームです。 結果で分かりますから。 例えば。 サッカーの得点の6割から7割はカウンターからの得点です。 漢字に変換すれば「速攻」です。 ということは、カウンターさえされなければ、カウンターさえ防ぐことができれば失点は急激に減るわけです。 カウンターを受ける理由として、ゴールキーパーも含めた後ろからのビルドアップ(パスを

          強くなるために上手くなることを放棄してはいけない

          GRIT理論

          2021年もよろしくお願い致します! 皆さんは夢や目標を達成するためには何が一番重要だと思いますか? 言い換えると、上に行くためには何が一番重要だと思いますか? 海外では「GRIT」を持っている人間と言われていて、このGRITは今海外で注目されています。 GRITとは何ぞや。 それぞれ頭文字を取っています。 Guts(闘志) Resilience(粘り) Initiative(自発) Tenacity(執念) これら4つの要素を合わせた言葉がGRITです。

          心が変わればプレーが変わる

          育成年代と言われる小学生であるジュニア年代や中学生であるジュニアユース年代。 その選手たちにとっての本当の意味での「勝利」とは何なのか。 育成年代と言われているぐらいなので、どこに向かって育成していると言えば次のステージに向かってだ。 育成年代がゴールではない。 ゴール、最終目標は「大人」だろう。 そう考えた時に、育成年代における勝利とは、大人になった時の勝利なのではないだろうか。 例えば、何かの大会で日本一になりました。 その選手たちが育成年代における「勝者」

          心が変わればプレーが変わる

          野性と科学

          フットボールはロジカルなスポーツ。 ということを僕は言い続けてきている。 もちろん、人間がやることなので感情が存在する。 機械がやっているのではない。 全て思惑通りにはならない。 意思決定の主は自分だ。 それがフットボールの一番の醍醐味だろう。 野球みたいにベンチからサインが出るわけでもない。 攻守のフェーズが明確になっているわけでもない。 そして、脚でボールを扱うのでミスが多発するスポーツだ。 ということを踏まえるといかに自分たちの思惑通りに事が進まない

          野性と科学

          リフティング論争

          「リフティングは大事ではない。」 「リフティングは試合で使う場面がない。」 「リフティングの練習をするぐらいなら他の練習をした方がいい。」 このような考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。 そのような考え方も理解はできます。 僕も以前まではそのような考え方だったので。 ただ、リフティングは大事。 今はそう確信しています。 算数も足し算と引き算の基礎ができてこそ発展していける。 「技術がない」 「テクニックがない」 という言葉をよく聞きますが、本当に

          リフティング論争