シティ復調の要因
僕は昔からグアルディオラ監督が大好きです。
それに伴い、マンチェスターシティの試合を毎試合観ています。
少し前までシティの調子が良くありませんでした。
ただ、ここ最近は復調して結果と内容ともに対戦相手を圧倒しています。
デブライネが怪我してしまったのが少し気がかりですが。
今回はシティがなぜ復調したのかを紐解いていきたいと思います。
まず、復調しだした頃にペップはこんな言葉を発しています。
「今まで我々は走り過ぎていた。」と。
そしてこう続けます。
「フットボールをプレーする時には歩く必要がある。走るにしても少しだけだ。ボールを保持していない時は走らなければいけないが、ボールを保持したらポジションに留まり、ボールを走らせる。人じゃないんだ。」
この言葉の影には「ボールを走らせることで相手を動かす」がきっと隠れています。
これがシティが実践する「ポジショナルプレー」の本質だからです。
スピードが速い状態でプレーするのと、スピードを落とした状態でプレーするのではどちらがプレーの精度が高まるか。
もちろん、スピードを落とした状態です。
あのペップバルサの試合を見てもらえれば一番分かりやすいのですが、ボールを受ける時は止まっているか歩いているかがほとんどです。
スピードが速い状態でプレーさせることをしなくていいということではないです。
スピードを速い状態でプレーさせてもきっと上手いです。
その上で、ということです。
そして、そうしていけばボール保持率がもちろん上がります。
クライフはこう言います。
「7割ボールを保持すれば8割勝てる。」
ペップはクライフを恩師としていますから、この言葉をきっちり守っています。
不調の時期は、現代サッカーの「トランジション合戦」や「速いサッカー」を意識させすぎて自分たちの長所や色を見失っていたように見えました。
そして、ここからが一番肝です。
ボールを失った時。
ネガティブトランジション、略してネガトラですね。
ボールを保持している時にポジションを保ちながら攻めるので、ネガトラの時の選手間の距離がとても良いままなのです。
しかも、止まってもしくは歩きながら攻めるので体力の消費が少なく、ネガトラの時に全精力を出して相手にプレスをかけることができます。
なので、攻撃と守備はかけ離れているようで繋がっているんですね。
7割もボールを保持する為には、もちろんボールをずっと保持することはできませんので(サッカーは脚でボールを扱うスポーツなのでミスが起きやすい)、ボールをいかにすぐに奪い返すかも重要になってきます。
それができているのが今のペップシティです。
皆さんも是非シティの試合をご覧ください。
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