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Startup Weekendに3回参加してわかったこと

僕は起業家じゃなかった

 Startup Weekend 秋田が終了した。結果からいうと審査外だ。優勝したチームと自分を比べると足りないものは明確だった。ピッチを聞いた人から様々なことを言われた。

「情熱はあるが視座が低い」

「何かになりそう」

「視点は面白い」

「課題感は良いけど…」

「プレゼンは良かったけど審査基準じゃない」

「パッションと想いは伝わる」

「ロジカル皆無」

「印象に残るけど聞いてて退屈」

「そもそも君が出るべきはこのイベントじゃない」


結論を言えば、僕は起業家じゃなかった。

 僕は『誰かのきっかけのきっかけ』になりたいと想い、活動している。相手の持ち前の行動力と個性を見せつけることで目の前の人が動き出す。誰かのやりたいという想いを叶えたい。1を100にする。火に油を注ぐのが自分の役割だと気がついた。

過去の挑戦

 富谷、仙台、秋田と3回も参加してきた。富谷では優勝できたが自分のアイデアをうまくまとめてくれただけだ。自分と同じ熱量の趣味を持つ人をマッチングさせるアプリを考えたが実現しなかった。面白いアイデアではあるが本気でやりたいものを作れなかった。
 仙台では主張するのを怖がって、リーダーになりきなかった。旅行先で新しい出会いを生み出すサイトを提案した。でも、全く形にならず、泣きそうなくらい悔しかった。実際に街歩きのイベントを開催した。でも、全くお金にならなかった。そもそも赤字だった。ビジネスモデルを全く考えられない。ただ価値のあるものだし、続けていきたいとは思っている。

この地で僕は何がしたいのか 

 秋田は移動の都合もあり、2日目から参加だった。何人かへ自己紹介をしたあと、Organizerの方に話しかけて、自分のやりたいことを掘り下げてもらった。1時間ほど話して、『人と話す』『まちに文化を作る』を軸にアイデアを考えることにした。街のスキマを会話の場へ変えようと模索して、色々なアイデアが出てきた。朝にスナックをするが一番面白いと思い、間借りで繁華街の活性化を目指すチームと合併した。コーチングを受けて、アイデアへの熱量が落ちてきたので現地へと向かった。廃れている川反を見て、活性化への熱量を失ったのでチームは解散となった。

迷える若者たち

 この後が混沌を極めた。他のチームにいた大学生とひたすら、自分達は何がしたいのかを考え続けた。何度も何度もホワイトーボードにやりたいことを書き出した。最終的にマッチングアプリが出来てしまう。煮詰まってきたので場所を変えた。外国人が多く集まるBARへと飲みに行った。多くの異文化体験談を聞くことができたが答えは見つからなかった。店を出て、少し話したが変わらず、解散となった。

原点回帰

 母親から知り合いと飲んでるとLINEが来ていた。母親の地元である土崎にはお祭りがあった。幼い頃は学校を休んで、宮城から土崎港曳山まつりへ参加していた。毎年、お祭りの為に帰省する母親が不思議で仕方がなかった。自分の地域愛への疑問はここにあると思い、飲み屋にいる人たちへ質問した。「一年間お祭りの為に頑張っている」「全国チェーンでも小中学校も休みになる」「家も会社も祭りありきで考えた」「人生かけてる」と言っていた。ここまで自分が熱量かけれるものは何かと考えながら話を聞いていた。祭りをビジネスにしようと掘り下げて、質問したが理屈じゃなかった。充分に話が聞けたので店を後にして、理屈じゃなく、自分のやりたいことを考えた。

遅すぎる決意 

 深夜2時過ぎやっと何がしたいのか言葉にできた。『祭りのようなコミュニティを作りたい』『頑張っている学生を応援したい』この2つを軸にNFT×学生応援へとたどり着いた。その勢いで起きてても良かったが寝ることにした。

足りない課題感

 3日目は外のベンチでNFT、クラウドファンディングについて調べた。その結果、NFTを使うことに固執してしまい、やりたいことから離れてしまった。誰の何を解決したいのかが言語化できず、立ち止まった。課題から考え直すと学生コミュニティが作りたいのだと気づいた。学生同士が出会えるプラットフォームを作ろうと決め、発表まで情報を集めた。今まで関わってくれた人たちへ電話をかけて、意見をもらった。残り時間が少なかったので優勝は諦めて、自分のやりたいことを深める為に考え続けた。最終的に学生だけが集まるコミュニティを作る。学生と関わりたい企業からお金を取って、マッチングさせることになった。

いつもの独演会

 まだまだ拙い内容だったが最終発表は熱量を込められた。4分間になんとか自分の言いたいことを詰め込んだ。仙台の時よりも自分のやりたいことが言語化できた。けれども、優勝は出来なかった。そもそもビジネスになってなかった。いつも通り、熱量は評価された。自分自身に興味を持ってもらえた。前回ほど悔しさは無かった。

反省会

 今回は生まれ故郷である秋田で知り合いを作るために参加した。半数が学生だったので刺激になった。同世代の発表を聞いて、改めて、足りないものに気づくことができた。

・熱量だけである
話すこと、伝える能力がある分、中身の無さが際立つ、プレゼンはうまいらしい

・主張することを怖がってる
人に嫌われないようにある程度チームが出来た2日目後半からしか自分のやりたいことを主張できない

・自分は起業家じゃない
審査員に参加しなくていいんじゃない?と言われた
自分のやりたいことでお金を得ようと努力してない
伝えようとしているだけ

まだ何者でもない

 毎日のように新しい人と出会い。人と話し続けている。何者にもなれない僕は職業自分を目指してる。とにかく参加して、体験して、真似して、企画して、やってみる。その繰り返しでここまで来た。今は優勝したチームのアイデアを実現しようと考えてる。
 結局、0→1は出来なかった。磨いても、研いても、広がるだけで何にもならなかった。
 だからこそ、二番目に踊る人として、誰かのやりたいを叶えようと思う。
人生かけて、誰かのきっかけのきっかけになる。
起業したいんじゃない、誰かのアイデアを形にするのが楽しいんだ。

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