見出し画像

未来のためにできること。洞泉寺遊廓旧川本楼 上棟百周年記念イベント令和6年11月23日(土・祝)開催!

NEWS

  • 学生の方は講演会、当日学生証提示で無料です!ただし会場後方の無料席にご案内となります。人数確認のため要申込(2024/10/07)。

  • 本イベントは営利目的のイベントではありません(2024/10/03)。

  • 各講師の演題が決まりました!(2024/10/02)

  • 講演申込者様は途中入退場自由。終了後、見逃し配信URL進呈。(2024/10/01)

  • 本イベントが毎日新聞奈良版で紹介されました!(2024/9/16)

帳場(旧川本楼の内部)

未来のためにできること

 大和郡山市洞泉寺町にかつて存在した「洞泉寺遊廓」。大和郡山市が買取り、平成30年(2018)より公開している「町家物語館」は、この地に現在も残る貴重な旧遊廓建造物です。
ここは昭和33年の売春防止法施行前まで、洞泉寺遊廓「川本楼」という屋号で営業していました。
 2024年現在、市による公開が始まって6年を経過しましたが、「町家物語館」は、その名前からもわかるように市の交流館としての色合いが強く、近代遊廓史や女性史研究の観点から見たとき、旧遊廓建物「川本楼」としての価値がきちんと検証されていません。
 一般的に「遊廓(遊郭)」とは新聞報道などで「負の歴史」といったイメージが先行しがちです。しかしなぜ「負の歴史」なのか深く考察されず、遊廓で働いていた女性たちに対する「売春婦」といった差別的な目線や「楼主による虐待」といったネガティブイメージが全面に出されることが多いのが現状です。
 逆に近年のアニメやドラマの影響で「花魁」や「遊女」といった江戸時代の吉原遊廓を想像するような軽いステレオタイプイメージは、旧川本楼には当てはまらないものです。
 旧川本楼は大正期の遊廓建造物とともに、遊廓経営資料等の一次史料が残されている全国的にも珍しい歴史的建造物です。それにもかかわらず、学術的な意義が与えられないまま運営されているのは大変残念なことです。
 旧川本楼のポテンシャルは、全国で初めての近代遊廓史や近代女性史・人権問題等を考える施設として活用できる大きな可能性を秘めています。しかし現在は学芸員がおらず、歴史的事実に基づいたガイド、展示が行われていないのが現状です。
 近代遊廓史の研究は、近年すごい勢いで進んでいます。だからこそ、この建物に本来の価値を与えるためにも、洞泉寺遊廓でどのような歴史が紡がれてきたのか、近代遊廓とはどういったものだったのか、さまざまな研究者による考察をきちんと伝え、残していくことが大切であると考えています。
 このように、「未来のためにできること」を大和郡山市民として考えていくきっかけになればと思い、イベントを企画しました。


▼旧川本楼については以前記事にしておりますので、もしよろしければご覧ください。

展示室(旧川本楼の内部)

旧川本楼 上棟百周年記念イベント概要

 令和6年(2024)、旧川本楼の本館建物が上棟百周年を迎えます。「上棟」とは、一般的には建築物を建てるにあたり、柱や梁などを組み立ててから、屋根の一番上にある梁を取り付けるところまでを指すといわれています。つまり、本館建物が完成した年ではないのですが、上棟式が大正13年(1924)6月5日挙行されたことが、建物の天井裏に残された「棟札」からわかっています。 これを記念して、旧川本楼 上棟百周年記念イベント「近代遊廓の中の川本楼」を令和6年(2024)11月23日に開催します。会場は町家物語館と大和郡山市市民交流館の2ヶ所にて同時開催いたします。


1. 講演会

 大和郡山市市民交流館では、近代遊廓研究者による講演会を行います。近代遊廓に関心がある方、専門家による詳しい話を聞きたい方は是非お申し込みください。開始時間、タイムスケジュール、講演内容等は決まり次第こちらに記載いたします。

(1)講演詳細

■令和6年(2024)11月23日(土・祝) 10:00開場  受付開始
■参加費・レジュメ付 1,000円(当日窓口でお支払いください
 ※学生さんは学生証の提示で当日無料で参加できます。ただし、お席は会場後方の無料席のみとなりますのでご了承ください。お申し込みが必要です。
■定員 50名(先着順、キャンセルが出た場合追加募集)
■洞泉寺や旧川本楼の見学をされたい方へ
 講演会の途中退場可・出入り自由とさせていただきます。講演終了後、登録されているメールアドレスに「見逃し配信のURL」をお送りしますので、講演会を視聴できます。ご安心して見学に出かけてください。
■会場参加の方の申し込みは、こちらのフォームからお願いします。

(2)講演会のオンライン配信(見逃し配信付き)

  • 会場は定員50名ですが、すでに多くのお申し込みをいただいております。遠方の方や当日大和郡山市まで来る事ができない方のために、講演会のオンライン配信を行います。チケットを購入したけど当日同時間見る事ができないよ!という方のために、見逃し配信も可能です。
    皆様のお申し込みお待ちしています!

    ・大学生 500円 
    ・早割チケット1,000円(先着20名様)
    ・一般1,500円
    ・寄付(1,000円〜10,000円)+早割チケット

     ▼講演会オンライン配信チケット購入へ(Peatix)

    ※Peatixでの申し込みの場合、キャンセルは原則不可。やむを得ない事情の場合、キャンセル対応いたしますが、システム上、返金手数料としてキャンセル1件につき340円の手数料が発生します。

【重要】本イベントは営利目的のイベントではありません。
参加費用は、パネル展のパネル制作費、講演会場のレンタル料、講師へのお礼、スタッフ謝礼等の必要経費を差し引き、余剰が出た場合、町家物語館の修繕に役立てていただくため、寄付する予定です。それらの収支は、noteにて発表します。多くの方のご参加をお待ちしております。(2024/08/24 22:50追記)

(3)講演会スケジュール(講師敬称略)

10:00 開場 
10:45 主催者挨拶
11:00〜12:00 西山 真由美「奈良四遊廓と洞泉寺旧川本楼」
12:00〜12:45 昼食
12:45〜13:45 山川 均 「遊廓にしひがし -旧遊廓建物とその再利用-」
13:45〜14:45 東海遊里史研究会「奈良の遊廓をみる〜東海地方との比較から〜」
14:45〜15:00 休憩
15:00〜16:00 加藤 晴美「旧川本楼にみる妓楼建築の保存と活用」
16:00〜16:30 質疑応答など
16:30 閉会の挨拶
16:35 閉場・片付け
(2024/10/02 22:05更新)
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

(4)講演会の講師及び講演内容

(9月14日時点の登壇予定者・変更の可能性があります)

山川 均先生(考古学者、前大和郡山市職員)「遊廓にしひがし -旧遊廓建物とその再利用-」
大和郡山市の市民には馴染みが深いでしょう。石造物の専門家であると同時に、30年以上大和郡山市職員として発掘調査や地域史に携わり、市の歴史講座などで登壇されていました。昨年は郡山城内や城下町のガイドツアー講師も行いました。
・論文:「洞泉寺遊廓川本楼娼妓「奴」について」『女性史学 29』2019 ほか

加藤晴美先生(東京家政学院大学准教授)「旧川本楼にみる妓楼建築の保存と活用」
 歴史地理学者として、明治前期の山形県をはじめ全国各地の近代遊廓について研究されています。近年では川本家住宅を主要な事例として、市による建築物の取得や⌈町家物語館⌋としての一般公開に至るまでのプロセス、町家物語館における遊廓の記憶に関する語りを分析しておられます。
・著書:『遊廓と地域社会―貸座敷・娼妓・遊客の視点から』2021
・論文:「妓楼建築の保存·活用にみる遊廓の記憶と地域」『東京家政学院大学紀要 63』2023

東海遊里史研究会ことぶき氏・春馬車氏)「奈良の遊廓をみる〜東海地方との比較から〜」
 東海地方の遊里について調査研究している会社員のお二人。アマチュア研究者とはいえ地道な調査で執筆・講演活動をされています。特に近代遊廓史や遊廓跡巡りの楽しみ方、またその調査研究方法についての熱いトークが大人気です。
著書:『東海遊里史研究1』『東海遊里史研究2』2022、『東海遊里史研究3』2023

西山真由美(奈良県内の遊廓研究者)「奈良四遊廓と洞泉寺旧川本楼」
近代の奈良にあった四つの遊廓について研究をしています。近年は旧川本楼の史料を解析し、公娼の待遇改善や奈良県の年期制について研究を進めています。
・論文:「近代奈良の遊廓と性売買-新聞報道にみるその諸相-」『女性史学 33』2024

(5)講演会場(市民交流館)

講演会参加申込みフォームはこちら(Googleフォーム)
講演会オンライン配信チケット購入へ(Peatix)


2. 町家物語館 同時開催イベント

町家物語館(旧川本楼)外観

(1)町家物語館のイベント概要

■令和6年(2024)11月23日(土・祝) 9:30開場 受付開始
■イベント会場(町家物語館)

(2) 解説パネル展示

 当日の開館中、随時展示しています。ご自由にご覧ください。
 奈良県近代遊廓の説明、旧川本楼資料解説、当時の新聞記事の紹介等

(3) 近代新聞閲覧会

 当日の開館中、随時展示しています。ご自由にご覧ください。
 奈良県立図書情報館等で収集した「近代遊廓」の新聞記事(一部)を閲覧できます。

(4) 遊廓建物プレミアムガイドツアー(レジュメ込:1500円)

 プレミアムガイドツアーでは、通常の「町家物語館」営業時には行われていない、近代遊廓研究者による遊廓建物のガイドを行います。普段聞くことができない、さまざまな遊廓建築にまつわるお話をさせていただきます。どうぞ奮ってお申し込みください。
 所要時間は約1時間です。
 10:00 受付開始
 午前の部(10:30〜11:30) 予定講師:山川 定員15名
 午後の部(13:20〜14:20) 予定講師:西山 定員15名

 ※運営の都合上、開始時間、講師が変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。
 ※開始5分前には必ず集合場所においでください。
 ※キャンセルが出た場合、当日券の販売も予定しています。
 ※参加者の方には受付にて詳しいレジュメをお渡しいたします。

 ▼遊廓建物プレミアムガイドツアー申し込みフォーム(Peatix)

※Peatixでの申し込みの場合、キャンセルは原則不可。やむを得ない事情の場合、キャンセル対応いたしますが、システム上、返金手数料としてキャンセル1件につき340円の手数料が発生します。(2024/09/14 23:25更新)

【重要】本イベントは営利目的のイベントではありません。
参加費用は、パネル展のパネル制作費、講演会場のレンタル料、講師へのお礼、スタッフ謝礼等の必要経費を差し引き、余剰が出た場合、町家物語館の修繕に役立てていただくため、寄付する予定です。それらの収支は、noteにて発表します。多くの方のご参加をお待ちしております。

(5) 書籍・グッズ販売

 各研究者さんや関連書籍、グッズを等を販売する予定
 ※遊廓関係の書籍を販売希望される方は、ご連絡ください!


お問い合わせはこちら

各種お問い合わせは、下記のメールアドレスもしくは下記のコメント欄からお願いいたします。
主催:旧川本楼上棟100周年記念イベント実行委員会
代表:又春廓・奴

問合せメールアドレス:kooriyamabunkazai@gmail.com

娼妓の部屋(旧川本楼の内部)
帳場にある引き出し


町家物語館(旧川本楼の内部)
一階の格子(旧川本楼の内部)

お申し込みフォームはこちら

■会場での講演会に参加される方
 ▼講演会参加申込みフォーム(Googleフォーム)
 【お願い】残数わずかとなっております。申し込み後、ご都合が悪くなってキャンセルされる方はお早めにkooriyamabunkazai@gmail.comまでお申し出ください。

講演会オンライン配信(アーカイブ配信あり)受付開始いたしました!(2024/09/08 15:00)
 ▼講演会オンライン配信申し込みフォーム(Peatix)

■遊廓建物プレミアムガイドツアー前売り券 受付開始しました!(2024/09/14 23:21)
 ▼遊廓建物プレミアムガイドツアー申し込みフォーム(Peatix)

※Peatixでの申し込みの場合、キャンセルは原則不可。やむを得ない事情の場合、キャンセル対応いたしますが、システム上、返金手数料としてキャンセル1件につき340円の手数料が発生します。


最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?