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スピーチ・パワー

おはようございます。


「ペンは剣よりも強し」という言葉が最近は特に考えなくてはならないことなのかと思っています。
一部の人は意味を間違えて覚えられている言葉、よく「言論の力は暴力を凌駕する」という正義の言葉って感じにライターが使いますが、もともとの言葉は「下々の人間がどんなに強かろうと、権力を持つ人間が命令を下せば叶わない」という意味です。


この言葉はエドワード・ブルワー・リットンの戯曲のセリフです。意味はアレですけど確かに名言ではありますし、今この時代にも通用する(良くも悪くも)言葉です。
どんなに抗議の声が上がろうとヤバめの法案がしれっと通るなんて、ペンはとても強しですね。


同時に少々誤用の方としても、SNSなどを通した言葉の暴力で事件が続いています。


思い起こしてみれば言葉の力とはすさまじいエネルギーを生み出し、過去の独裁者たちの例を挙げるまでも無く「言葉というパワー」は人を動かします。
そのうち「言葉発電」くらいできないものかと思っています。


演出家の眼からしてみても、演説の上手さで聴衆を動かし世界に影響を与えた人物としてアドルフ・ヒトラーは世界最高峰だと思います。もちろんヒムラーによる暴力的プロデュースと、ゲッペルスによる演出力も揃っていての結果ですが。


現代においても政治家のスピーチ・パフォーマンスは進化を遂げていて、「スピーチ産業」は発展しています。パーティでのスピーチひとつおろそかにしない姿勢は演劇人が見習うべきです。ひとつのスピーチを創るのにチームが一丸となって行動し、ストーリー担当、政治的発言担当、人種的配慮担当からジョーク担当まで、徹底した言論統制の中で(そりゃそうです、今は不用意な発言ひとつが命取りですから)原稿が製作され演出が検討されています。


良く知られているのはスティーブ・ジョブズのプレゼンなどカーマイン・ガロの著作がベストセラーになったこともあり有名ですね。
特にスタンフォード大学の卒業式辞や、初代iPhoneの発表は「名作」として知られています。


またTEDトークなどスピーチの影響力は一般に知られています。
いかに「弁」を使いこなすか?

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