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いつ大人になるのかしらん

「○歳はもっと大人だと思っていたのに。」何歳になっても、そう思う。わたしの心は高校生のころとなんら変わらないなぁと思うことがたくさんあります。自分の未熟さに愕然とすることも。泣きたくなるような夜に、なかなか寝付けず、好きな女芸人が出産についてわちゃわちゃと語っているPodcastを聞きながら、頭の中を巡らせていました。

このまま30歳になって、40歳になって、50歳になって、死んでいくのかな?ときどき不安になる。大人になったらどんな悩み事も、魔法みたいに解決できるのだと、幼い頃は思っていました。大人たちはいつも、なんでもこなして、割り切って、楽そうに見えた。

学生だったわたしは、無力な自分が嫌で嫌で、早く働きたくて、早く大人になりたくて、仕方がなかった。でも、社会に出てみたら大人には大人の、そのときにはそのときの悩みや葛藤があった。それは当たり前のことなのに、ずしーんとその事実に落ち込んだ日のこと。幼い頃、簡単に生きているように見えた大人たちは、本当は心にたくさん葛藤を抱えていたのだと今になって知りました。

わたしにとっての大人であった父や母、学校の先生たちが、見せまいとしてくれていたいろんな想いが、今ならば少しだけ、少しは分かるような気がして、分からなければいけない気がして、時々胸がきゅっとなるのです。

いろんなことを自分で決めて、自分で選び取って進んでいく自由な世界。選択しなかった無数のことを考える暇はないほどに瞬く間に過ぎていく日々を、ポケットから知らぬ間にこぼれ落ちてしまった奇跡みたいなことを、振り返るほどの余裕はない。余裕はないのに、時々想像して悔いたりするわたしの愚かさよ。

いつか、と思っていたのに、そのいつかは気がついたら無くなっていく。いつか、は脆い。霧がかかって消えていったいつかはもう現れない。

だから結局、今やるしかない。と、辿り着く答えはいつも同じなんだけどね。

わたしはいつ大人になれるのかしらん。なれているのかな?そんな気は到底しないけれど。おはよう、おやすみ。日々を、生きていく。

梅雨入り発表前の散歩道

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