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レビュー / 映画『ドロステのはてでぼくら』未来を知らないって幸せだ!★3.6

突然現れた「2分後の未来とつながるテレビ」と、それを使って良い未来を手に入れようとする人たちのドタバタ劇を描いたSF的コメディ。

まるで演劇を観てるみたいだな〜って思ったらヨーロッパ企画という劇団が制作してるのね(有名劇団らしいけど知らなかった)。エンドロールで映る、映画の制作過程がめちゃめちゃ楽しそう。あんな仕事っていいね〜!

▼あらすじ


未来を知れば、それを踏まえて自分のこれからをコントロールできるように思えちゃうけど、実は未来を知ったら未来に縛られてしまう。そんなことに気づかせてもらえる映画だったし、その様がすごくリアルに描かれていてよかった。
個人的にはそもそも未来なんて存在しないって思ってるけど、仮にあるとしても、私は未来は知らなくていいなあ、未来を知らないって自由で幸せだなあって思えた!

そういえば以前に知り合いが、こんなことを言っていたのをふと思い出した。

僕に会いに来るときは、事前にアポイントを取らないでほしい。〇時に人が来る、と思ってしまうと、それに合わせた時間の使い方をしなきゃいけなくなるし、気持ちも少なからずそこに向いてしまう。突然来られるほうが、それまで何も考えずに自分のやりたいことができるから、ありがたいんだよ

その時は「私は突然訪問されるほうが、いやだけどなぁ」なんて思っていたけど、この映画を観た今では、あの人が言っていたことがよくわかる…ような気がする。

人物描写じゃなくてストーリーに魅せられる、という作品を久々に観たなあ。でも逆説的に、やはり私は人に興味があるし、人ってものを知るために映画を観てるんだな〜と思った。

軽やかに楽しく観られる作品です。何もする気にならない休日の夕方などにぜひ。

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