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エッセイ / グッときた映画のパンチライン8選

映画の内容って、どんなに頑張ってもずっと詳細に覚えていられるわけじゃない。1ヶ月もすればきっとぼんやりとした印象しか残らないはずで、だから、頭に残るような台詞に1つか2つでも出会えさえすれば、その映画を観た価値は十二分にあったって思うんだ。だから私はいいパンチラインのある映画が好きだ。

そう思って、考えた。じゃあ逆に、パンチラインから映画と出会う体験があってもいいんじゃないか。というか、私はそういう体験がしてみたい。

だから今回は、私がこれまでにグッときたパンチラインとその映画のタイトルを、何個かあげてみる。これをきっかけにその映画に興味を持った、なんて人がいたら嬉しいなと思う。

くだらない常識を乗り越えるためにビールと愛はある
――アジアの天使(2021)

見えない弾がいつもどこにいても飛んでいる。それに当たって死ぬなんて、誰も信じていない。でもその見えない弾は無数にこの街に放たれ、どこにでも飛んでいる。それが見える人には殺人も事故死も唐突ではない
――愛のむきだし(2008)

HAPPINESS ONLY REAL WHEN SHARED
――イントゥ・ザ・ワイルド(2007)

いまを生きるとは、愚かな危険を侵すことではない。大胆さと慎重さは表裏一体だ
――いまを生きる(1989)

周りのみんなは理由を沢山用意する。この世は、うんざりするほど理由でいっぱいだ。ゴミのように理由で溢れている。人はみんな理由で濁った水を飲むから、だんだん気持ちまで理由で不透明になる。躰のなかに、どんどん理由が沈殿する
―スカイ・クロラ(2008)

時間は全部解決してくれる。なのに、なんで俺は、なんでお前は、今にも消えそうな感情に必死でしがみつこうとしているんだ・・・(中略)全部時間が解決して、なかったことにしてくれる、だけど俺はやっぱりやだ。だってそれは、それは俺のだ。返せ、返せ、時間に解決させてたまるか、返せ
――アイスと雨音(2017)

いけてる映画ってさ、生身の人間とか、政治とか、世界に興味のない、エロにしか興味のない人が見ても、心が動いてしまうもんなんじゃないのかな。俺が見たいのは、世間を煙に巻くほどいけてる、目輝く世界
――止められるか、俺たちを(2018)

できるからやるんじゃないだろ、できないからやるんだろ。やりたいことやれよ、お前は大丈夫だから。堂々としてろ
――佐々木、イン、マイマイン(2020)

他にもたくさんあるはずなのだけど、いまサクッとメモを発掘できたのは、これぐらいだった。

映画に限らず、小説も、漫画も、ドラマも、私はきっと「グッとくるパンチライン」を探すために、観ているんだろう。そういう人って、私の他にもいたりするのかしら。いてほしい。

皆さんも、皆さんセレクションの「グッとくるパンチライン」、ぜひ教えてください。


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