「アカスリ」が予想の倍よかった話
朝起きると雨だった。
毎朝体力づくりと気分転換も兼ねてランニングへ行く。
けれど今日は雨のため行けず、2度寝して睡眠をチャージしても気圧のせいか気分が悪い。
多分このまま布団の中にいたら、心をぺしゃんこに潰すくらいでかい負の感情に襲われそう。
恐い…。
そんな風にモヤモヤと考えていたら、ふと、
「体に良いことをしたい。アカスリに行きたい」と思った。
以前読んだ、まんきつ先生の「湯遊ワンダーランド」(※サウナエッセイ漫画)で紹介されていたお店、ずっと行きたいと思ってたんだ…
そう思ったら行動しなきゃ!と思って場所を調べ、念のため電話で予約、布団から逃げるように急いで着替えて電車に乗った。
お店は新大久保。
春休みだからか、駅には待ち合わせをしている女の子達でごったがえしていた。
小雨の中、人混みを掻き分けるように歩いて10分。
入り口の脇には猫がいて、お店の人が用意したものなのか、傘の下に置かれたごはんを勢いよく食べていた。アットホームな雰囲気。
受付でタオルと館内着を受け取り、ロッカーで着替えて大浴場へ向かった。
(お風呂セット、化粧水、乳液など、アメニティが充実しているので手ぶらで大丈夫だった)
大浴場には、サウナとアカスリを施術する場所が一緒の空間にあり、アカスリの前にお風呂やサウナで体を温めると、お肌に優しくアカスリができるらしい。
浴室内は清潔な雰囲気で、平日の昼間だからか混んでいなかった。
日本語よりも韓国語が飛び交い、なんだか異国感。
お風呂やよもぎサウナで体を温めていると、ロッカーの鍵番号で担当してくれる年配の女性に呼ばれた。
なぜか、その方の格好が少し透けてるセクシーな黒ビキニ!
どうして…!
そしてアカスリは裸のまま、手術台のようなところに横たわるので恥ずかしかった…
横たわってから体をバシャッとお湯で濡らし、アカスリがスタート。
顔にタオルをかけられるのでなにも見えない。
緊張する。
最初は前。
足元からゴシゴシされてちょっと痛いかも…?と思ったけど、徐々に慣れてきたから不思議。
あと痛くないかの確認以外、あまり会話が無いので気を使わなくてよかった。
足から股、おなか、脇の下と、すべてをゴシゴシと擦られて恥ずかしかったけど、
「ここは女の人しかいないから恥ずかしくないよ〜!リラックスしたほうが良いよ〜!」と言われ、確かに…の納得と気持ちよさで、最終的には体がだるんだるんに。
同時に丁寧に塩漬けされる肉の気持ちになってアカスリされてた。
「はい、次は後ろで〜」と言われ、シャワーで体の表面をジャーッと流される。
ここでは水族館のトドの気持ちに。
起き上がると体から出たアカがいっぱい…
こんなに出るのかと驚愕だった。
後ろをゴシゴシされる頃には慣れたもんで、リラックスした気持ちですべてを擦られた。
今回はアカスリと一緒に、頭皮マッサージも良いと聞いていたので思い切ってみた。
ただ頭皮をマッサージしていくのかと思いきや、肩甲骨のツボ押しから始まり、シャンプーをつけてワシャワシャしつつマッサージ&ツボ押し。
トリートメントも同じく、流れるような手付きでマッサージ&ツボ押し。
いつも美容室で髪を洗ってもらうのとは全然違う、高級洗髪によって頭皮と髪も艶々になった。
頭をタオルできゅっと巻いてもらい終了。
一皮も二皮も剥けて、体中がつるつるすべすべ。
これは感動する…!
“アカスリが終わったらぜひサウナへ” という張り紙が入り口に貼ってあったので、言われた通りにサウナへ。
入った瞬間、なんだか毛穴がぐわっと開いていくのを感じて気持ちいい。
この感覚、はじめてだ。
今までサウナに対して、暑い、息苦しいなど苦手意識があったけど、今日で一気に好きになった。
サウナ⇔水風呂を繰り返し、体がふわふわと軽い…。
アカスリすっごい。
アカスリ&サウナの組み合わせがこんなにすごいなんて!
上がってから化粧水を塗ると、いつもより化粧水の肌への吸収具合が違った。
これを書いている今も肌がもちもちしている。
仕事を辞めてから、こういう体を労るのは贅沢、今の私はやる資格がないと思っていて。
けれどたった数時間でこんなに心も体も元気になった。
忘れかけてたけど、体を労ることて大切だった。
今は頻繁に行くのは難しいけど、アカスリ以外でも、自分を大切にしてあげる時間を増やしていこうと気付けた体験だった。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます🕊️💐