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【米国株】投資家は「一般化の罠」にハマってはいけない

https://twitter.com/newssharing1/status/1745590168315380062
タレントの小倉優子さんが「NISAは危ない」との趣旨の発言をリーマンショック時に株で損した自身の体験を交えて語ったことがネットで少し注目されていました。

これは典型的な「一般化の罠」だと思います。自分が経験したことは他の全てにも当てはまるはずだという思考です。彼女はリーマンショックで大損して、株はいつ暴落が来るかわからない危険なギャンブルに違いないと考えたと推察します。
しかし、米国株や全世界株の歴史を振り返れば、度重なる暴落でもしっかり回復してきたことが分かります。自分の抱いた印象が全てなんだと、検証もすることなく思い込んでしまったら、せっかくの儲けのチャンスを不意にしてしまうのです。

こういった一般化の罠は他にもあります。ここ10年GAFAが凄まじい株価上昇を見せてきました。それで儲けた投資家は「投資はハイテク株しかない」と確信しているでしょう。しかし、2022年はGAFAはボロボロで、逆に石油株やタンカー株、薬品株が好調でした。GAFAの好調さは高い成長率と低金利によってもたらされたもので、2022年はどちらも崩れたのです。

小倉さんのニュースを見て、投資家は「一般化の罠」にハマってはいけないな、耐えず自分の考えを検証して、自分の投資に対する考えを更新していかないといけないなと思いました。

〈追記〉
こういった「一般化の罠」は投資以外の場面でもよくあることです。厳しい練習を耐え抜いた結果、スポーツで良い成績を出せた経験のある人が、「結果を出すためには厳しい指導こそが必要だ」と主張するような事例。今のご時世では、スパルタ指導とは真逆、むしろ選手側が自主性を持って課題を設定、こなしていき、コーチは選手のサポートに回るという指導法でも結果が出るということも知られてきました。
このような、数学みたくハッキリとした答えが出ない問題において、どのように考えるのが良いのか、そういった議論をしているのが哲学です。僕はこの本をよく参考にしております。「一般化の罠」の話も載ってます。苫野一徳「はじめての哲学的思考」https://www.webchikuma.jp/articles/-/143

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