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誰かの靴を履いてみるってできているかな

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

ここ数日、お医者さんから自宅安静、家事禁止、横になっているように!と言われ、家事全般を夫に任せ(とってもありがたい、、)、ひたすら布団で横になっている。ただ、日中寝てしまうと夜が眠れないので、布団に横になるけれど、なるべく起きているようにする。

するととてもとても暇で、本を読んだり、オンデマンド配信でテレビを観たり、ラジオを聴いたり。でも、興味のあるものはすぐに観終わってしまうので、面白そうなものを探す。

ラジオは朝、昼、夜と聴くとニュースは1日の中ではほとんど変わらない。G7、香港の暴動、年金の調査結果。でも、世界ではこんなことが起こってるんだ、日本は今ここが問題なんだ、と普段は自分からは積極的に入れないような情報が入ってくる。

そんな中でこの本を読んだ。Twitterでこの本をおすすめするつぶやきを見かけ、その数日後、この本の著者がゲストとして登場するラジオを聞き、普段だったら買わないようなジャンルだなーと思いながらポチッと。

著者がイギリスで子育てする中で、中学生のお子さんが元底辺中学校とよばれる学校に入り、そこで起こる出来事、親子の会話、考えたことなどが綴られている。

日本人の著者とアイルランド人の配偶者の間に生まれた息子さんは3歳くらいの頃、日本に来た時に周りからじろじろ見られた体験を「怖い」と言っていた。

日本で見かけるハーフの赤ちゃん、海外の赤ちゃんやお子さんを私はかわいいなぁとまじまじ見ちゃうことがあるのだけれど、自分と違うのを異質として見ているからだろうか、知らないうちに怖がらせていただだろうか、と気になった。


息子さんのテストで「エンパシーとは何か」という問題が出たそう。その答えに「自分で誰かの靴を履いてみること」と書いたそう。「自分で誰かの靴を履いてみること」というのは英語の定型表現で、他人の立場に立ってみる、という意味だそう。


本の中でイギリスで起こっている格差とか学校でのいじめの話とかが著者の息子の学校生活を通じて出てくるのだけれど、格差はすぐそこに、というか日本で何気なく過ごしている中で、よくよく見てみると似たようなことは起こっているのかな?自分は気づかないふりをしてるのかな?目を背けたくなるようなことが実は身の回りで起こっていて、それと向き合えるかな?となんだか質問を投げかけられる感じがしてどきっとさせられる。

著者がひとつひとつの息子からの質問に答え、向き合い、一緒に考えているのもすごい。私は子どもの話をどれだけ聞けるかなぁ。自分の心に余裕がないとなかなかできない気がするなぁ。



体が痛いわけではなく、気持ちは元気なので横になって寝ているのはなかなかにたいへんだけれど、普段自分からは選ばない情報を味わってみる期間にしようと思う。

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