悔しかった日々から、やっと抜け出すことができて
「やりたいことは？」
「どうなりたいの？」
「あなたはどう思う？」
もう、わたしに意見を求めないでほしい。
「いいと思います」
「○○さんみたいになりたいです。」
そんな薄っぺらい言葉しか発言することができないんだから。
受け売りの言葉しか出てこない、必死に思い出して絞り出すように誰かが言ってた言葉を話すことで精一杯。ひとつもわたしの思いが乗っていない言葉に、自信をもつことができなかった。
自分が選んだ趣味も、仕事も、人間関係も。
誰かに疑問を持たれたり、少しでも否定をされたら、
「これはダメなんだ」とすぐに手放した。
意志がなかったわたしは、どこに行っても目の前の人に合わせることばかりで、軸はぶれぶれ。自分の言葉で自分を語れたことなんて一度もなかった。
行動力だけが取り柄だったわたし、いざ新しい環境に飛び込んでも、ただ凄そうな誰かの話を聞いて、そんな環境にいることにただ満足しているだけだった。周りの人から刺激を受けているけど、やっぱりわたしの口からは何の言葉も出てこない。
何もない自分が恥ずかしい。
自分の言葉は薄っぺらくて浅はかだ。
自分が誰かに誇れるものはひとつもない。
わたしは、当時の自分を少しも受け入れることができなかった。
いつになったら自信を持って自分のことを話せるんだろう。
勉強とか経験を積み重ねてどうにかなるんだろうか。
わたしの本心は一体どこにあるんだろう。
なんでわたしは、こんなにも自分がないんだろうか。
涙が溢れてくるほど悔しくて、どんどん人と話をするのが怖くなった。
そんなわたしが変わったきっかけは、25歳の時に立ち上げた小さなプロジェクト「バースデーランウェイ」。
初めて自分の意思で形にしたいと思ったプロジェクトだった。
右も左も分からない状態からのスタート。経験も実績もないわたしは、もちろん不安だった。
でもこのプロジェクトを立ち上げたきっかけや思いだけは明確にあって、それは受け売りの言葉でもなく、考えて作った言葉でもない、紛れもなくわたしの中から生まれた言葉だった。
話すのは相変わらず苦手。でもこのプロジェクトを形にするために、わたしは色んな人にこの思いを話した。
うまくまとまらない言葉に「結局何がしたいの？」と冷たい言葉を浴びせてくる人もいたけど、同時に「その企画、すごく良いね」と言ってもらえることも増えた。
わたしは、そうやって小さな成功体験をコツコツと積み重ねた。
本当にこれまで色んな失敗をしたし、恥ずかしい思いもした。自分の配慮が足らず関わってくださる方を怒らせてしまったり呆れさせてしまったこともある。
その度に苦しくて何度も辞めたいと思ったけど、そんな壁を数えきれないほど乗り越えてきた。経験した苦労や失敗は、糧となり自信になる。人から聞いた話だけでは、絶対に語ることができないことばかりだ。
だから今、わたしが話す言葉は、わたしが自分自身で作り上げた言葉。正解も不正解もない、誰がなんと言おうと、私の言葉だと確信できる。
「これがうまくいかないなら、あの方法はどうだろう」
「今回はここで失敗したから次はこうしよう」
「もっとこんなイメージにしてみたらどうだろう」
プロジェクトをより良いものにしようと思うと、色んな思いや策がどんどん浮かんでくる。心が熱くなって周りが見えなくなるほど夢中になっていくのが分かる。
「バースデーランウェイの話をしてる時、目がキラキラしてるよ」
そんなことを言われる日が来るなんて。
自分の言葉で話す時、人は輝くのかもしれないとその時に思った。
わたしは、バースデーランウェイを立ち上げてからの３年間で分かったことがある。
それは、自分の言葉に自信を持つためには、自分の足で挑み、目の前の壁を乗り越えないといけないということ。知識だけを溜め込んでも、実際に行動しなければ意味がないし、失敗や否定されることを恐れ避けていては、自分の芯から湧き出る強さに出会うことはできない。
だから、「信念」はもともとあるものではなく、行動して、失敗して、乗り越えて、そんな繰り返しの中で自分なりの考え方が生まれる。それが強い思いとなって信念になり、自分の軸になっていく。
バースデーランウェイを立ち上げたから、自分の信念に出会えて、軸を見つけることができた。わたしの人生を大きく変えたターニングポイント。
わたしと同じように、悔しくて苦しい日々を送っている人が、少しでも生きやすくなるように。
それがバースデーランウェイの原点。
今日は私の誕生日。新しい私が生まれた日を思い出して執筆しました。最後まで読んでくださってありがとうございます。
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バースデーランウェイ2022
「諦めきれない夢があるから、」
2022年12月17日（土）18:00〜19:00
ロームシアター京都 ノースホール
【チケット】
大人：3,000円 小人：1,500円
詳細はこちら↓
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