見出し画像

シュガー・ベイブ「Songs」(1975)

2006年1月号のレコードコレクターズ誌にて「シュガーベイブ」の特集が組まれていたことを契機に、本作はよく聞き直してました。その時、改めてシュガー・ベイブのエバーグリーンな音に感激しました。当時は「30th Anniversary Edition」も発売されましたが、(当時で)30年以上前の作品とは思えない、クオリティの高さ…と感じたものです。

画像1

シュガー・ベイブについては今更ここで説明は必要ないと思いますが、ニューミュージックの基礎を築き上げた山下達郎大貫妙子が在籍していたバンドであり、元はっぴいえんどの大滝詠一が立ち上げたナイアガラレーベルの第一弾アーチストです。ちなみに件のレココレ誌には大滝詠一先生のインタビュー記事も掲載されてました。
わずかアルバム1枚で解散してしまったバンドですが、その貴重な1枚が本作。珠玉のポップス集という感じで、魅力的なアルバムです。

アルバムの幕開けに相応しいオープニングナンバーの①「SHOW」。もともとのタイトルは「SHOWがはじまるよ」。当時としては斬新なリズムパターン、そして間奏の煌びやかなコーラス。作詞・作曲、山下達郎。達郎さんの趣味が全面に出た名曲。
我々世代は中山秀征・飯島直子・松本明子の「DAISUKI!」のCMに入る前のテーマソングとしても知られてます。

達郎さんと大貫さんの共作の⑦「すてきなメロディー」。
間奏ではシュガーベイブお得意のコーラスが堪能できる名曲。アレンジも凝ってますね。

イントロから歌いだしまでが非常にスリリングで大好きな⑧「今日はなんだか」。
1974年7月、三ツ矢フォークメイツ・フェスティバルでの演奏。野口明彦のドラムがニューソウルのサウンドみたいに撥ねてますね~。

山下達郎自身が本作のベストトラックと言っている⑨「雨は手のひらにいっぱい」。
レココレによると以前はサザン・ポップ風アレンジだったのを、大滝詠一がフィルスペクター風アレンジにしたとのこと。今B.J.トーマスをよく聞いているのですが、確かにサザン・ポップな感じもする。パーカッションは完全にフィル・スペクターのアレンジを真似たものですね。

⑪「SUGAR」はお遊びソング。
イントロはジェームステイラーのバックバンドだった「セクション」の音のような気がします。遊び心満点ですが、ラテンタッチな演奏・アレンジ等気合入ってます。

ちなみにこのレココレには「シュガーベイブから影響を受けた他アーチスト15曲」といった記事も掲載されてます。
竹内まりや、EPO、村田和人、オリジナル・ラブ、小沢健二、キリンジ…。皆好きなアーチストですね。

ポップスが大好きな私にとって、邦楽における自分の好きな音楽の原点も「シュガーベイブ」ではないか…と感じてます。

この記事が参加している募集

#思い出の曲

11,339件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?