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音楽の杜がおススメする70年代洋楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする洋楽アルバム集
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2022年5月の記事一覧

Jimi Hendrix 「Band Of Gypsys」(1970)

さてさて、今回は皆大好きなジミヘンです。 ジミ・ヘンドリックスが生前、1967年から1970年までに公式に残したアルバムは僅か4枚のみ。そして今回ご紹介する「Band Of Gypsys」がその最後のアルバムです。 私はこのアルバムタイトルから、てっきりスタジオ録音のアルバムかと思っていたのですが、実はライヴアルバムだったんですね。つい最近、ようやく本作を聴くに至った訳ですが、ライヴアルバムとはいえ、全曲が新曲であり、新生ジミヘンのサウンドでした。とてもカッコいい、素晴らしい

The Doors 「Morrison Hotel」 (1970)

ドアーズが結構好きだったりします。60年代後期から活躍したグループですが、ヴォーカルのジム・モリソンが若くして亡くなってしまったので、ジム在籍時の彼らのオリジナルアルバムはたったの6枚しか存在しません。 世間一般的にはデビューアルバム「The Doors」、セカンド「Strange Days」がドアーズの傑作作品と云われてますが、実は今回ご紹介する5枚目の「モリソン・ホテル」も相当な名盤だと思ってます。 ジムは、1969年3月1日にマイアミで行われたライブでの行為が原因で、

Led Zeppelin「Led Zeppelin IV」(1971)

ZEPの、いやハードロック界の屈指の誉れ高き名盤としてあまりにも有名なアルバム。 実はこのアルバム、タイトルがありません。敢えて申せば、メンバーそれぞれのシンボルを載せてます。ジャケットにはメンバーさえ映っておらず、アトランティック・レコードも戸惑ったようです。一般的には「Led Zeppelin IV」「Four Symbols」「Untitles」等と呼ばれてますね。 「Led Zeppelin Ⅲ」での様々な反応より、ZEPは用意周到に本作を制作しました。そして「これ

Rolling Stones「Exile on Main Street」(1972)

当初このアルバムのイメージは「曲数が多いなあ」といったものでした。その曲数の多さと、所謂ポップ感覚溢れる曲があまりないとの理由から、聞き込むところまでいっていませんでした。やっぱりストーンズは60年代のサティスファクションだよな~、と思っていたクチです。 今ではこの最高傑作に位置づけされる本作、やはり私と同じように発表当時からそうした作品として見られていたわけではないようです。名盤というのはそういうものかもしれませんね。 確かに聴き返すと、絶妙にソウルとスワンプが交じり合っ

Billy Joel 「Piano Man」 (1973)

ビリー・ジョエルといえば70年代以降に大成功したシンガーソングライターとして有名だし、「Stranger」に代表されるようなニューヨーク・サウンド(というような音楽ジャンルはありませんが)のイメージが強烈ですが、今回ご紹介するのは、そのビリーの成功前夜のアルバムです。 ビリーは1971年にアルバム「Cold Spring Harbor」でデビューを果たしますが、これが全く鳴かず飛ばず。またこのアルバムはビリーの声を加工するため、勝手に録音テープの回転速度を若干上げた形で発表

Deep Purple「Burn」(1974)

ディープ・パープルというと正統派ハードロックのイメージが強いですが、このアルバムもブルージー感が増した傑作アルバムです。 それまでのイアン・ギラン(Vo)、ロジャー・グローバー(B)に替わり、当時全くの新人であったデヴィッド・カヴァーデイル(Vo)、元トラピーズの歌えるベーシストのグレン・ヒューズ(B)が加入した第三期ディープ・パープルの最初のアルバム。 中学時代にディープ・パープルを初めて聴き、一番衝撃を受けた曲がこのアルバムのファーストトラックの①「Burn」です。当

Eric Justin Kaz「Cul-De-Sac」(1974)

ここ数日、エリック・ジャスティン・カズのセカンドアルバム「カル・デ・サック」をよく聴いてました。これは以前ご紹介した彼のファーストアルバム「If You're Lonely」 (1972)をヤフオクで購入した際に、あわせて落札したもので、ファーストのついでに購入した、というのが実態でした。 でもじっくり聴いてみると、こちらのグルーヴ感が好きだったりします。リトル・フィートのポール・バレルやジム・ケルトナー、そしてバーナード・パーディーやデヴィッド・T・ウォーカーといった黒人グ

Average White Band「AWB」(1974)

GW明けから2週間、ようやく精神的にも日常モードに戻ってきました。ルーティン作業というのは大事ですね~。 さて、最近ちょくちょく聴いていたのがアヴェレイジ・ホワイト・バンド(以下AWB)の誉れ高き名盤のセカンド。過去にこの後のサード「Cut The Cake」は別ブログで紹介済ですが、ファンク&メロウ指数は本作が一番高いと感じてまして、既にこの時点でAWSサウンドが完成されていたことがよく分かります。 AWSは英国のバンドですが、本作で米国に活動の場を移します。ジェームス

Felix Cavaliere「Destiny」(1975)

昨日ご紹介したAWBに限らず、ブルーアイドソウル系って素晴らしいアーチストが多いんですよね。 60年代後半を中心に活躍していたラスカルズは、ここでもご紹介していますが、このバンドのリーダーでもあるフェリックス・キャバリエ、彼は実に味のあるヴォーカリストで、彼こそが元祖ブルー・アイド・ソウル・シンガーだと思ってます。 その彼が1975年にバジー・フェイトン、スティーヴ・カーン、ウィル・リー、マイケル・ブレッカー、デヴィッド・サンボーン、ジョー・ファレル等を従え、発表したアルバム

Eric Tagg「Smilin' Memories」(1975)

GW、たいした連休じゃなかったんですが、やはり連休明けの1週間は、モチベーションを高めるのに苦労しますね~。皆さんは如何だったでしょうか。 ということで、ここは自分が大好きなAORでも聴いて気分をリフレッシュ…、久しぶりのAORの投稿になります。 リー・リトナーとの共演でも有名なエリック・タッグ。彼のファーストアルバムをご存じでしょうか。 本作は当初はオランダでのみの発売であったことから、後にAORブームが巻き起こった時、このアルバムは入手困難な幻のアルバムと見なされており

Attitudes「Good News」(1977)

アティチュード、AOR大好き人間にとって、デヴィッド・フォスターが在籍していたバンドとして長年気になってました。もともとはジム・ケルトナーのファンクラブか何かで演奏したのがきっかけで結成されたバンドと云われてますが、そのジムをリーダーに、ギターがダニー・コーチマー、ベースにポール・ストールワース、キーボードにデヴィッド・フォスターという面子。 本作は彼等のセカンドアルバム。AOR系の音を期待してしまうと、かなりファンキーなので、ビックリするかもしれません。 フェードインし

Billy Joel「52nd Street」(1978)

70年代後半のビリー・ジョエルはカッコ良かった。なんとなくニューヨークの香りがするようなロック、バラードもセンスあるし、「Glass Houses」あたりまでのアルバムはどれも素晴らしいですね(実はリアルタイムに聴いたビリーのアルバムは「The Nylon Curtain」からなんですが…)。 個人的にはこのビリー・ジョエルのサウンドを支えていたのがリバティ・デヴィートのドラムだと思ってます。 ご存じのようにビリー・ジョエルとビリー・ジョエル・バンドの関係は後に不仲となり、

Jerry Corbetta「Jerry Corbetta」(1978)

私のような雑食派にとっては、皆が知らないような、でも聴いてほしいアルバムを紹介するのが一つの義務だと思ってます(そんな大げさなものでもないですが…)。 本作の主人公、ジェリー・コルベッタ。一体どれだけの方がご存知でしょうか?知っているという方はよほどのAORマニアですね。私は未だにこのアルバムをブログで紹介されている方を見たことがありません。 ジェリーはもともとは1970年にデビューしたシュガーローフというロックバンドのリーダーであり、同年「Green-Eyed Lady

Pablo Cruise 「Worlds Away」(1978)

おはようございます。 GW最終日は気分軽やかに、パブロ・クルーズをどうぞ。 懐かしい~、とお感じの方は50代以上の方か、マニアの方ですかね。70年代後期、サーフ・ロックの雄として有名なバンドですが、正直私はあまり聴き込んでいなかったバンドです。 全盛期のメンバーはデイブ・ジェンキンス(Vo、G)、コリー・レリオス(Key、Vo)、スティーヴ・プライス(Ds)、ブルース・ディ(B)の4人。 本作はこのメンバーで制作された通算4枚目のアルバムです。 プロデュースはビル・シュネー