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Felix Cavaliere「Destiny」(1975)

昨日ご紹介したAWBに限らず、ブルーアイドソウル系って素晴らしいアーチストが多いんですよね。
60年代後半を中心に活躍していたラスカルズは、ここでもご紹介していますが、このバンドのリーダーでもあるフェリックス・キャバリエ、彼は実に味のあるヴォーカリストで、彼こそが元祖ブルー・アイド・ソウル・シンガーだと思ってます。
その彼が1975年にバジー・フェイトン、スティーヴ・カーン、ウィル・リー、マイケル・ブレッカー、デヴィッド・サンボーン、ジョー・ファレル等を従え、発表したアルバムが本作「Dstiny」。これが実に素晴らしいんですね。

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アルバム・タイトル・ナンバーの①「Destiny」、このアルバムの1曲目が何といってもソウル・ポップで素敵です。イントロから時代背景を感じさせるワウワウの効いたカッティング・ギターとストリングアレンジ…、なんとなくディスコ風のアレンジにも聞こえますが、ノリのいい、軽快さが心地いいです。

しかしやっぱりこのアルバムのホントの聴き所は②「Flip Flop」のような、グルーヴィーな曲にあるかもしれません。
ラスカルズ時代の盟友のバジー・フェイトンのギター、ついつい聴きいってしまいますよ。独特のトーンの素晴らしいカッティング。長尺ギターソロも聴けるし。
それにしてもこの曲、実にねちっこいですね。ファンクに近いかもしれません。フェリックスのヴォーカルはポップス系の楽曲よりこのテの音楽にピッタリです。ちなみにここでのドラムは盟友、ディノ・ダネリ。そう、元ラスカルズのメンバーですね。

個人的には本作中、一番のお気に入りは③「Never Felt Love Before」です。
1曲目の「Destiny」はディスコ、ソウル・フレイヴァーが感じられましたが、こちらは100%ポップ。ポップス大好き人間の私にとっては、こうした音楽に滅法弱いんですよね(笑)。でもこの曲、単純なメロディの繰り返しです。メロディが素敵なので、別にいいんですが。

YouTubeにはこのアルバムから他に⑨「Love Came」がアップされてました。
フェリックスの好みなのか、かなりソウルファンク色の濃い楽曲で、バックヴォーカルはローラ・ニーロが務めてます。ローラの声はかなり目立ってますね。そしてよく聴くと2本のギターのカッティングがカッコいいです。もちろんギターはバジーとスティーヴ・カーン。いい仕事してますね(笑)。

本作はよくAORの名盤としても紹介されてますが、どちらかというとソウルファンクに近い音かもしれません。でもバックミュージシャンのお陰でフュージョンっぽく聴こえるシーンもあったりして、実に魅力的な1枚です。そしてやっぱりワンアンドオンリーのフェリックスのヴォーカルが素晴らしい。

最後にリンゴ・スターと一緒に来日したフェリックスの、当時の「Groovin’」をアップしておきます。やっぱり「Groovin'」、いいですね~。彼のヴォーカルも素晴らしい。


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