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開業時に最も重要な損益計算書について徹底解説【飲食経営基礎知識ー開業編ー】#7

このnoteでは、飲食店経営の全てを体系的に学べる様に、時系列で書いています。前回まで業態開発についてのお話をしてきました。今回は予算を作る、数字で計画を作るという話をしていきます。


まずはPL

飲食店だけではなくて、会社を経営するにあたって大きく分けて3つの財務諸表が必要になります。それがPL・BS・CFです。まず一番最初にやらなきゃいけないのがPL、次にBS、最後にCF。

PLは何かというと、プロフィット&ロスステイトメント。いわゆる損益計算書というものになります。BSというのがバランスシート、貸借対照表ですね。最後に一番大事なCFキャッシュフローです。会社というのは現金が無くなったときに潰れるので、お金の動きが一番大事なわけです。

ただその前に飲食店を経営する上で一番最初にやらなければいけないのは、PL(損益計算書)を理解することなので、今日はPLについて書いていきます。


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PLとは何か?

損益計算書というのは、ある時点からある時点までの会社の業績やどれくらい利益が上がるのか、もしくは損失を出したのかということを表すものです。例えば年間の損益計算書でいうと、会計年度が4月1日から翌年の3月31日であれば、その1年間の会社の業績を表すのが損益計算書になります。

このPLをどうやって作るかが、まず飲食店を経営する上で大事なことになります。このPLを作らなかったら会社経営は絶対できないので、まずこの損益計算書というものを自分たちがやりたい業態や場所に合わせてしっかりと作る。

そして、1年間でこれくらい利益が出るということを示したり、数字で語れるところまでは、自分自身でできなくてはなりません。料理を作ったり、接客しているだけでは会社経営はできないので、しっかりと自分たちのやりたいことを数字で語れるようになりましょう。


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利益を出せる状態を作る

具体的な内容としてはどれくらい売り上げがあってどれくらい経費がかかってどれくらい利益がありますということを、他者に対して示すものです。

売り上げからかかったコスト・経費を引いて、残ったのが利益ですよね。飲食店経営においては、どんなものが利益になるか、どんなものが経費になるか。それを差し引きして利益が出るのか?ということを数字に直したときに、利益を出せる状態を作らなければなりません。これをしっかりやっていきましょう。

飲食店経営においてどんな売上があるかというと、店内飲食の売上やデリバリー、テイクアウトの売上が飲食店経営をする上での売上になります。

また、僕たちでいうとクラウドファンディングを実施したので、それも売上の一部になります。売上自体は簡単にイメージできると思うのですが、経費がどれだけかかってるかということも、しっかりと数字に直して考えていかなければなりません。


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FLRを抑える

飲食 店における経費でわかりやすいのが仕入れ原価です。その次に人件費がかかるのですが、原価と人件費が飲食店経営においては、二つの大きなコストになります。次にかかるのが家賃です。

よく飲食店の経費をFLとかFLRと言ったりするのですが、Fがフード(原価)でLがレイバー(人件費)、Rがレント(家賃)。FLRをどれだけ抑えるかというのは、飲食店経営をする上ですごく重要なことです。

その他にも以下のようにたくさんあります。
クレジットカード手数料
/消耗品/
広告宣伝費/
衛生費(ごみ捨てなど)
採用広告費
/銀行振込手数料/
外部産業の使用コスト(レジや発注業務)

考えてみると経費はたくさんあるのですが、その経費が売上を下回らないと利益は出ないです。コストをしっかり管理して利益を出すということを皆さんは考えなければいけません。

また、経営をする前段階でこれくらいの利益が出るということを示さないといけません。当たり前ですけど、皆さん赤字がわかっていたら会社経営は絶対しないですよね。必ず利益を出せるような状況を作らなければなりません。


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PLは2種類作る

PL(損益計算書)を作るときにやらなくてはいけないのが、2つのパターンのPLを作ることです。皆さんが作らなければいけないのは通常時のPLと、うまくいかなかったときのPLです。この時に良い数字のPLは作る必要がないです。

なぜかというと予算を作るときというのは、外部から資金を調達する時に"これくらい利益出るのでお金貸してください"ということを示すために使うと思います。その他者である金融機関はあなたがどれだけ儲かるかには興味ないです

何が大事かというと、あなたがお金を返せるかどうかです。売上があまり立たない苦しい状況でもしっかりお金を返せるかどうかを判断したいわけです。大事なのは、良くないパターンでも利益が残る仕入れや人件費のかけ方をすることです。


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いくら残せるかが重要

具体的に数字に直すとこのようになります。一般的な飲食店の原価は30%、人件費30%、家賃が10%。その他経費が15%くらいかかり営業利益が15%残ります。売上100万円だと営業利益が15万円

例えば売上が150万円だとすると原価は30%なので45万円かかります、人件費は多少なりとも薄まって40万円だとします。家賃は変わらず10万円で、その他15%(約23万円)かかったとして数字を出すと約30万円残ります。

15万円しか残らなかったものが約30万円に増えています。あなたはもちろん30万円残ってくれればうれしいと思いますが、お金を貸す側からすると返済がちゃんとされるかが大事です

何度も言いますが、まずあなたがやらなくてはいけないのはお金を残せることを示すPLを作ることです。100万円しか売れなくても70万円になったときでも、自分の人件費を下げたり、原価をコントロールして、お金を残せるということを示すPLを作ることが、最初の段階では必要だと思います。



まとめ

今日の話をまとめると、作らなければいけない財務諸表は3つあります。PL、BS、CFです。BSとCFの方が大事ですが、飲食店を始める段階ではPLを作ることが第一優先になるので、まずPLについてお話しました。

PLというのは売上から経費を引いて利益がいくら残るかということを示す表です。また、PLはある期間の間で、どれくらいあなたの会社が利益を残したか、もしくは赤字になったかということを示す表でもあります。

このPLを作るときは、通常時のパターンとあまりよくないパターンの2パターンを作り、売上が低い状況でも利益が残ることを示しましょう

PLは数字の積み上げでできますが、色々な会社や業態の利益や業績がどうなっているか把握するときに、フェルミ推定というのものを僕は使います。そのフェルミ推定の話は次回のnoteでしたいと思います。

本日もどうもありがとうございました。



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