【ゆのたび。】 09:鹿児島温泉旅③ 市来ふれあい温泉センター ~こんな料金で入っていいの?~
雨の気配と夜の足音がすぐそこまで迫ってきている。
早く山から抜けねばならない。市街地に、人の営みのただなかに紛れ込んで、自分の心の根っこを安らげたい。
車のヘッドライトがともす時間がやって来た。日の長い時期ではあれど、さすがに日が水平線の向こうへ沈む頃合いだ。
私は暗くなりゆく道から逸れてしまわないようにハンドルを幾分かしっかり握り、一方でできる限りスピードを出しながら車を走らせる。
時はまさに逢魔が時。あの世とこの世が混じり合い、妖しい者どもがどこからか現れ出るとき