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会社を変えるのは難しい

「会社を変えるのは難しい」最近はよく実感します。このままではいけない、何かしなくては、という思いだけでの提案では空回りばかりのようです。

何事もメリットとデメリットは表裏一体。例えば、「今までやったことないから」「他社ではやっていないから」のようなことですね。このようなことは都合よく見れば、いい面ばかり話せるし、逆に悪い見方もとことんできる。

このようにある意見を下支えする理由なんて簡単に見つけられるので、最終的には水掛論のような議論になる。結局のところ、組織の決断はリーダーシップが決め手になるのでしょう。特に、今までのやり方を改めるという事においてはそこが鍵になると思うのです。

さて先日、様々な業種の県内企業の方と「DXを進めるリーダーに求められる素質は何か?」というディスカッションをする機会がありました。約50名の方がその場で意見をアプリに投稿するのですが、一番多かった回答は、“他人を巻き込む力”でした。


他人を巻き込むにはどうすべきか。

目指すべきこと、やりたいことを説明して、新しくこれをやってくださいと説明したところで人は決して動いてはくれません。「やろうと思ってるんですけど忙しくて…」または、最初はやるが数か月後にはなかったことに。創業家の血を持ってしても、このようなことはあるあるです。

私は課題解決の実績を作るしかないと考えます。やってみてのメリットを感じてもらう、この人に協力すれば何かが変わると信じてもらう、そのために、結果とその実感が必要なのです。

そして、最初から他人を巻き込むと事が進まない以上、まずは自分達だけで実績を作らねばなりません。スモールスタートでいいので、まず成功例を作る。そして、次に手取り足取り教えながら一緒にやる。最後には任せる。そんな取り組みを外から見ていると、関わってなかった部署も不思議と集まってくる。

やってみせ 言って聞かせて させてみて
ほめてやらねば 人は動かじ

山本五十六

まさに、この言葉の通りだと思います。

スモールスタートにおいて、自分達で課題解決してやるという気概があれば何でもできる!

…とは信じているのですが、ボトルネックがあるとも感じます。

それは課題解決には課題が必要ということです。問題だらけの会社でも、問題の細分化と具体化、これができないと何も始まりません。社内に聞いて回っても、ちょうどいい課題を見つけることは本当に難しい。「AIで自動選択させれば解決する」のような夢物語の話ばかりが集まる。深掘りしようにも、皆の日常の業務が忙しすぎてなかなか協力が得られない。時々、私に設計や工作機械の現場のリアルを理解する力がもっとあれば…と思います。

「何でもお手伝いします!御社の課題、やりたいことをとにかく教えて下さい!」って言う営業をする方いらっしゃいますよね。よく、DXとかIoT関連だと多いイメージです。私には全く刺さりません。

ぼんやりと、こういう問題はあるよなぁ…と何となく会社全体に対して考えはある。原因の原因は何か?という、なぜなぜを繰り返す。外部の人が理解できるよう説明するところまで整理するのには労力がかかる。その労力をかけてまで、信用の無い人達に託すべきか…。面倒だ。放っておこう。

逆に感心するような営業は、すでに自分達の課題を知っている。つまり、ぼんやりとした会社の課題感を細分化・具体化してくれていると思います。

少量多品種だと仕様変更に苦しめられますよね。急な変更で部品の納期調整が大変でしょう。それって元の部品表の作り方が悪いかもしれませんよ。ほら、この会社の事例だとシングルBOMで運用していたから…

話は脱線しましたが、このような実体験から自分も反省したということです。

結局、社内に対しても提案営業。「何でもやるから教えてくれ」ではなく、「こういう課題ありますよね」「ああ、確かに…」と思わせないといけないのでしょう。

人不足だから。
忙しいから。
様子を見ましょう。
後でやりましょう。
時が来たらやりましょう。

日本を拠点にビジネスをする以上、人不足は今後も悪化の一途をたどるでしょう。今より忙しくなくなる時なんて来ないかもしれませんよ。

「リスクがあるから。」そんなの当たり前じゃないですか。何かを変えるんだから。

将来やりたくなっても、余裕がないからやれない。あの時やればよかったって後悔はしたくないはず。

今だからこそ、打つ一手や改革に価値があるのではないでしょうか。

私は今後、基幹システム刷新などを通じて現場をもっと理解できるように努めます。されど、この文章を読んで、少しでも後押ししていただける方はDX推進室に仕事をください。お願いします!!!


このnoteを800文字程度にぎゅっと内容を凝縮した私のコラムが松浦機械製作所の広報誌、マツウラNEWS!にて掲載されております。

このコラム以外にも、弊社の社長コラムやユーザーインタビュー、最新の松浦機械の活動も紹介していますので、もしご興味あればそちらも読んでいただければと思います。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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