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記事一覧

幸田文『台所のおと』

この本の表題作『台所のおと』は、鷲田清一の『「聴く」ことの力 ― 臨床哲学試論』という本で…

Hiroaki Yutani
1か月前
1

ハリー・パーカー『ハイブリッド・ヒューマンたち 人と機械の接合の前線から』

アフガニスタン紛争で地雷を踏み、両足を失った作家の人のエッセイ。あるいはノンフィクション…

Hiroaki Yutani
2か月前
7

三宅夏帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読んだ感想のメモ

おれは働いていないのにいまだに本が読めないんですけど、どういうことなの?、と思って読んで…

Hiroaki Yutani
3か月前
4

町田康『入門 山頭火』

町田康の本で一番好きなのは?、と聞かれれば、名作『告白』を迷わず挙げる。 『告白』は、「…

Hiroaki Yutani
3か月前
6

樋口恵一郎『良いFAQの書き方──ユーザーの「わからない」を解決するための文章術』

はじめに書いておくと、この本、タイトルを見て「おっ、面白そう、買ってみようかな」と思う人…

Hiroaki Yutani
4か月前
3

カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』

(これは、2017年に昔のブログに書いたやつをほぼそのまま移してきたものです) という本題と…

Hiroaki Yutani
4か月前
2

ピエール・バイヤール『読んでいない本について堂々と語る方法』

(これは、2016年に昔のブログに書いたやつをほぼそのまま移してきたものです) ある本を「読む」というのはいったいどういうことなのか、という命題を掘り下げていく本。冒頭でバイヤールは、「読んでいない」という言葉に対して切り込みを入れる。 こうしてバイヤールは、「読んでいない」を擁護するばかりではなく、「読んだ」という概念に揺さぶりをかけていく。 本は、著者の意図通りに読まれるわけではない。さまざまに読まれ、あるいは読み飛ばされ、解釈され、伝聞され、さらには忘れられ、記憶

川越宗一『熱源』

近所にいい感じの居酒屋を見つけたので、のんびりおでんを食べていると、恰幅のいいおじさんが…

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NFTアートとかNFTとかにあまり興味を持てなさそう、という気持ちについてのまとまらな…

NFTにあまり興味がない。 と、ひとことで済む話をもう少しだらだらと書いておきたい。数年後…

10

宮野真生子・磯野真穂『急に具合が悪くなる』

がん闘病中の哲学者・宮野と、たまたまその相手役を引き受けることになった人類学者・磯野によ…

7

デヴィッド・グレーバー『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論 』

「ブルシット・ジョブ」の定義が難しい。 「ブルシット・ジョブ」は、無意味な仕事のことであ…

1

中村桃子『新敬語「マジヤバイっす」――社会言語学の視点から』

表題の「マジヤバイっす」のような「っす」という言葉遣いを「ス体」と名付け、考察していく本…

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田中雄二『TR-808<ヤオヤ>を作った神々──菊本忠男との対話──電子音楽 in JAPAN…

タイトルのTR-808だけではなく、1970年代前半〜90年代後半あたりの日本の電子楽器開発史の本。…

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石戸諭『ルポ 百田尚樹現象 愛国ポピュリズムの現在地』

タイトルにある百田尚樹についてははじめの3分の1だけで、残りは「新しい歴史教科書をつくる会」についての歴史が語られる。ふたつを対置することで、「つくる会現象」から「百田尚樹現象」に、何が引き継がれ、何が引き継がれなかったのか、を浮き彫りにする。個人的には、「つくる会」について名前以外ほぼ何も知らなかった(当時小学生だった)ので、単に年表的な情報だけでなくその時代の運動の熱気も含めて知れて勉強になった。 で、何が引き継がれ、何が引き継がれなかったのか。それは、 「反権威」的