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哲学

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#意識

西田哲学と宗教4
・日々変化する意識は同一の統一をもつため、同一の精神と見ることができる
・それを自己と自己の根底である神との関係に広げていけば、一人ひとりの精神と神は同一体であるといえる
・私たちは独立した個人である一方で、他の個人でもあり人類でもあって、また自然や宇宙でもある

西田哲学と宗教1
・宗教的要求→意識の本来あるべき統一状態に帰ろうとする意志
・一人ひとりは神の一表現であると同時に、神の発展の担い手として存在
→神もまた人間の経験を吸収し、それを通して自らの経験知を上げている
・無私に近づけば近づくほど、深くものを知り、かつ愛することができる

西田幾多郎の純粋経験(4)
・自分が感じたままの意識状態をそのまま経験した時はまだ主観も客観もない
・知識とその対象はまだ未分化で合一している
・表裏一体である主観と客観の統一が経験の最も素な状態
・過去の思い出から現れたイメージも直接的な現在の意識だから、純粋経験に含まれる

西田幾多郎の純粋経験(2)
・ただ、赤子の未意識的な統一状態もあれば、芸術・宗教的直観のような超意識的な統一状態もある
・人は大なり小なり、経験そのものを素直に受け止めず、自分の思想を交えて起きた事実のあり方を歪めている
・そこで西田は素の経験を純粋経験と呼んで解明しようとした

西田幾多郎の純粋経験(1)
・純粋経験とは普通の経験と違い、自分の分析や解釈の加わっていない原初的な経験で、まだ主観と客観に分かれていない意識の統一的状態を指す
・事実を事実としてそのまま受け取ることであり、事実を自分の都合で意味づけしようとしないでありのままに知る経験といえる