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【読書】〜The Songlines〜を読んで

写真家である竹沢うるまさんが、3年間の旅を記憶した旅行記。

訪れた国は100カ国以上。それぞれの国で感じたことや強烈な経験が

記されている。

ただの旅行や観光ではなく、その現地で実際に暮らす人々の生活に寄り添い、

それを体験した竹沢さんだからこそ書けた本だと思った。

この旅の目的は、何であり、どうすれば納得して終える事ができるのか。

生きる事、死ぬ事が隣り合わせにあるこの地球で、彼が見たものは何だったのか。

『旅』をする真の目的は何か

100カ国以上もの国を訪れた竹沢さん。その国で過ごした彼の記憶は、日本では決して経験することのできないものだ。

日常茶飯事で起こるスリ、時間通りにこないバス、貧困、原住民族の生活、伝染病、スパイとして疑われる事など。

同じ地球でも、国が違えばこれだけ様々な事が違ってくると、改めて気づかされる。

竹沢さん自身も、旅の途中で様々な困難、苦労の連続に立ち会っている。

たとえ満足にご飯が食べれなくても、体調を崩しても、スパイに疑われ警察に連行されても、彼は旅をすることを辞めない。

その土地に暮らす人々の生活の中にある笑顔や笑い声に触れるたびに、竹沢さんは

生きることとはどういうことかを考える。

それと同時に、思い出したくない過去と向き合う場面もある。

シャーマンがいる村、サンフランシスコ村での出来事だ。読んでいて、そんな不思議な経験ができるのかと思った。それと同時に、過去と向き合うことで前に進める様になるとも思った。

アフリカの大地で、現地の孤児院のお手伝いをしていた時の事が記されている。

その学校に通う子は、親がいないし、裕福でもない。それでも彼らは必死に勉強をする。今を、そしてこれからを生きるために、寝る間も惜しんで勉強に励んでいる。

その日を全力で生きることに必死な現地の人々の姿に、僕は胸を張って、今を全力で生きていると言えるかと思った。

旅をしながら、そんな現地の人達の今を生きる姿を見て、生きることの意味を考えさせられる。

竹沢さんの世界中で経験した話は、まだまだ驚きの連続である。

まとめ

今こうして平和に暮らせる日本。しかし、今まさに戦争や貧困、病気などで命を落とす人々が後を絶たない国も存在する。

この本を読むと、その事がよく分かる。

貧困や不便とは言い難い日本で生きる僕は、本当にその日一日を全力で生きないと

死んでしまうという様な状況には居ない。

そんな状況にいる人たちが、同じ地球上に存在するのである。

過去と向き合い、今を全力で生きる事。

人生において、とても大切なことを教えてくれた。

そんな作品


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