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The MANZAIを十数年ぶりに読んだ話

はじめに

十数年ぶりにあさのあつこさんのThe MANZAIを読み返してみた。

あさのさんの作品は登場人物の会話が活きよくて読んでて楽しい。
テンポがいいのはもちろんだけど、新鮮でリアル。
自分も若い時は友達とこんな会話していたなとか、少年の時はこんな雰囲気の中で生きていたなと、色々思い出してしまう。🤔

あらすじ


読んだことのない人のためにざっくりあらすじを解説。

主人公である瀬田歩は、家庭の事情で唯一の家族である母と転校。
そこで知り合った秋本と、ひょんなことから漫才コンビを組む事になる。

ところが瀬田は大きな問題を抱えており、人を笑わせるどころか自身が笑うことする忘れている。
人との関わりは面倒ごとの種であり、なるべくひっそり生きたいと望んでいるのだ。

しかし、秋本や彼の友達との交流を通し、少しずつではあるものの笑顔を取り戻していく。
そして、なにがあってもきっとなんとかなるさ、僕は僕でいいんだと自分を受け入れていく。

それからというもの、学園祭や地域のお祭りで漫才をして身の回りを人を幸せにしていく瀬田。
自分を受け入れられなかったり大きな問題を抱えたりしているのは自分だけじゃないことを知り、漫才で人を笑わせることが実はすごいことであると思い始める。
そして、人との関わりを避けてきた瀬田だったが、自分と関わる人たちみんなに笑っていてほしいと願うよう。

親友と呼べるほど友人たちとも分かり合え順風満帆な中学校生活。

しかしそんなとき、相方である秋本の身にある事件が起こる。

続きは書籍で👍

感想

冒頭にも書いたけど、あさのあつこさんの作品って若者の会話が気持ちいい。
テンポが良くて、新鮮で、活きが良くて、登場人物それぞれの個性が手にとるようにわかる。
聞いてもいないのにどんな声をしているかとか、どんな表情で話しているのかイメージできてしまう。😆

さらには、あたかも彼らの輪に参加し間近で会話を聞いているかのような感覚になる。

本作を読み終えたいま、自分も中高生の時こんな会話していたな、そういえばこんな奴もいたよなって忘れていた記憶が思い出される。😳

それと同時に、主人公の瀬田のように大きな問題を抱え人間関係に悩んでいた友人がいたのかなと思い返してみる。

今となってはもう思い出すことはできない。
しかし、もし今も悩んでいるのなら、このThe MANZAIを読んで彼らの漫才を聞いて笑顔になってほしいと思う。🙂


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