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狩猟を始めるかも知れないレポート Vol.1 興味を持ったきっかけ - 狩猟イベントに行って、狩猟の奥深さと県の熱量に心を打たれた話

なんとなく、漠然と狩猟に対しての興味は以前からあったのですが、知識といえば皆さんおなじみの狩猟マンガ「山賊ダイアリー」くらい。東京の渋谷区に住んでいると、当たり前かもしれませんがなかなかリアリティを感じることもできず(基本的に目にする野生動物は代々木公園のカラスとすずめくらい・笑)でしたが、昨年長野に引っ越してきてから家のすぐそばでもシカやキツネを目撃したり、トレラン中にカモシカに遭遇したり、山の中を移動している時に狩猟用のワナを見かけることがあり、少しずつですが「あ、ホントに狩猟ってやってるんだな」くらいの認識が出てきました。

そんな折、先日同じ学校の保護者さんの紹介で、「狩猟について知れるイベントがあるからよければ」という話があり、行ってきました。イベントは2021年10月10日。

須坂市のそこそこ山奥のダムのそばの公園で、音楽・ダンスのライブステージと実際の猟師さんによるトークショー&獣の痕跡探しツアー、鹿の解体、射撃体験(もちろん銃は狩猟で使うのとは違うものです)などがありました。

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ぶっちゃけ最初は「なんでわざわざこんな山の中でやるんだろう、初期のレイブパーティーみたいやん」って思ったのですが、たまたま駐車場にいらっしゃった、どう見てもフェスのスタッフにしか見えない県の職員さんにお聞きすると、このイベントは県がリードしていて、「実は展示してあるパネルなども県の建物に普段は置いてあるものなんですよ」とのこと。

狩猟について広く多くの人に知ってもらうのが目的なら、駅前とかパブリックな施設でパネルなどを展示するのが広く薄く知らせるいう意味では効率的に決まってます。でも、この企画はあえてなかなか行くのも大変な山の中に人を集めて、あえて音楽やダンスのパフォーマンスと合わせて、猟師さんの話を聞いて、鹿の解体も見て、自分で狩猟をやってる方がキッチンカーでつくるジビエのホットドッグも食べる。

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自分の勝手な解釈では、これって何をしてるかっていうと、「カルチャーを体験する機会をつくってる」ってことなのかなと。
情報だけならパネルやサイトを見ればわかっても、たとえ一部であっても自分の体で体験しないと、「カルチャー」ってなかなか感じることができません。行政のイベントって最大公約数的に無難なものがどうしても多い印象がありますが、ここまで振り切る熱量と伝えようという意志がすごい。
長野県庁ジビエ振興室のインスタアカウントを見ても、狩猟やジビエを体験する、入り口を広げる機会をたくさんつくっていて、このイベントもその一環でした。

長野県にどれくらい獣がいて、獣害がどれくらいの大きさか。猟師さんが実際にどういうふうに活動しているか。獣道をどのように見つけるか。普段の生活では知らないことばかり。

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鹿の解体では、実は見る前には少し子どもたちへの影響を心配してましたが、実際には全く心配無用、むしろ鹿の肉をハチが狙って肉団子にして巣に持って帰っているのをめちゃくちゃ興味深そうに最前列で観察してました。
動物愛護とか色々な観点があると思うのですが(鹿の解体シーンの写真や映像は投稿していません)、現実的な問題として増えすぎた動物による食害があり、僕らは普段から見てないだけで肉や魚を殺して食べているということがあるので、この解体だけが特別ということはないのかなと改めて思いました。

山のことも知って、人間の世界のルールも知って、動物のことも知って、その上で実際に身体と道具を使って動物と対峙する。狩猟って本当に面白いです。

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