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勇気と知恵と仲間

僕の人生に大きな影響を与えてくれた本は今までに何冊かある。その中でもハリーポッターは特別だ。タイミングといい、「ハリーポッター」=人生といっても大げさではない。これ以上にないぐらいJKローリングには感謝してもしきれない。

物語は小さな男の子から始まる。ハリーポッターだ。ボクはこの男の子に全力で自分を重ねた。それは彼が希望を背負った選ばれた男の子だからだ。周りから期待や不安を背負わされ、時には仲間と衝突しながら見えない敵に立ち向かう。それがハリーポッター。最終的には両親を殺した魔法使いの闇のドンであるヴォルデモート卿と決着をつける。なんてドラマチックで刺激的な物語!

小学3年生の頃に読み始めた一巻は小学6年生で完結した。本の虫なんて言葉を耳にするけど、当時のボクがまさにそれだ。来る日も来る日もページをめくって頭の中で想像を膨らませた。登下校中も読んだ。休み時間に外で友達と遊ぶことが好きだったはずだったのに、その時間さえも読書にあてた。

危なっかしい主人公と支える仲間

とにかくハリーは向こう見ずタイプの人間だ。物語の途中で仲間にピンチが訪れれば躊躇することなく助ける。そもそも、助けないという選択肢がないのかもしれないというぐらい貪欲に手を差し伸べる。だからこそ周りを困らせてしまうこともある。

そんなハリーを周りの同級生や大人がハリーを支えたり応援してくれる。状況も何も考えずただ助けることに一生懸命なハリーが心配な反面、周りの人たちは自分たちにできっこなくて躊躇することをハリーに託しているから。

だから時に大人が厳しく辛い言葉をハリーに浴びせることもある。それ以上に辛い経験をハリーが味わっているのだから。

独りから一人

ハリーが経験してきたつらい過去はホグワーツに入学してから武器に変わった。入学するまでは乱暴な親戚の家に引き取られていたハリー。食事もろくに与えてもらえず、着る服もボロボロ、部屋も階段の下という有り様。家では召し使い扱いにされ、プレゼントも祝ってもらったことすらない。だからハリーは強い。

ホグワーツに入学して初めて友達ができ、仲間といえる存在に出会えた。

「友達ぐらい自分で選べる。」byハリーポッター

これは意地悪なマルフォイにハリーがきっぱり言い切ったセリフです。もうあの頃の階段下にいたハリーとは違う。見向きもされない存在からホグワーツがハリーを数えるべき存在の一員としてくれた。独りから一人へ。

巨大な見えない敵には

そんなハリーも一人ではどうしようもできないことがある。だから仲間が必要になる。勇気ばかりじゃ立ち向かえない。だからいつもロンとハーマイオニーが傍にいる。親友だ。

「かけ込みの点数をいくつか与えよう。えーと、そうそう……まず最初は、ロナルド・ウィーズリー君...この何年間か、ホグワーツで見ることができなかったような、最高のチェス・ゲームを見せてくれたことを称え、グリフィンドールに五十点をあたえる」・「次に……ハーマイオニー・グレンジャー嬢に……火に囲まれながら、冷静な論理を用いて対処したことを称え、グリフィンドールに五十点を与える」byダンブルドア

偉大な人もそうでない人もみな誰かの助けがあって今がある。協力してあげようと思わせる力がハリーにはあった。

今の時代もこれからもずっと

ハリーポッターは全部で七巻もある。しかも一冊が分厚いし全編後編に分かれている巻だってある。ここで伝えるにはあまりにもったいない気がする。決して面倒だからという意味ではなく、これを最後まで読んでもらったあなたには実際に手に取って読んでもらいたい。年なんか関係ないから。いつ、どんな場所でどんなタイミングで読んだってかまわないから。

そして読んだらぜひ何か心に残ったワンフレーズでも構わないので、自分より年下の人に感想を伝えてあげてください。それが恥ずかしかったりしたらここの投稿に書き込んでください。

ハリーポッターはファンタジーです。いつもファンタジーです。寝ても覚めてもファンタジーです。いつ辛いことや悲しい時でも、居場所が見つからないと思ったら躊躇せずにこの本の世界に飛び込んでほしいです。ボクはファンタジーをそういうものだと思っています。この薄汚れてしまった世界をもう一度クリアな世界へ変えてくれる魔法だと信じています。

参考書籍

JKローリング「ハリーポッターシリーズ」静山社

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