第28回:たった一人を熱狂させる/逆手をとる
こんにちは、株式会社TO YOUの岩下です。
第1回から第4回で「たった一人を熱狂させる」という弊社コンセプトと渋谷・神泉で営業しているセレクトショップR for Dにどう落とし込んでいったのか、という全体像をお話してきました。
第1回:たった一人を熱狂させる
第2回:たった一人を熱狂させる/R for Dの場合
第3回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(前編)
第4回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(後編)
第5回目では私の自己紹介もしましたので、第6回以降はもう少しディテールに注目してミクロに切り分けたテーマを取り扱っていきたいと思います。
テーマ設定は気まぐれです。
せっかくなので続けたいなと思っていますが、どこまで持つのか。
毎日1つ文章を書くことを続けるというのは結構大変なことなのだと毎日感じます。でもやっぱり反応をいただけると頑張れる気がするので、ぜひスキやフォローなどお願いします。
第28回のテーマは「逆手をとる」です。
定石や王道を突き進むのも一つの方法ですが、ときに逆手をとるのが効果的となることもあります。
本日は3つの逆手について取り上げてみたいと思います。
◼️逆バリ
◼️逆算
◼️逆選択
◼️逆バリ
ひとつめは逆バリです。みんなとは違う方、という観点でものごとを考えることですね。例えば、都内は慢性的な満員電車の状態ですが、ふと反対方向へ向かう電車の中をのぞき込むとガラガラに空いていることがあります。
私の使う京王井の頭線も、渋谷から吉祥寺方面へ向かう車両は平日夜の終電に近くなるとかなり混んでいますが、反対側の吉祥から渋谷方面へ向かう車両は比較的空いていたりします。
とすると帰りの混雑を避けるには私は吉祥寺に飲みに行けばいいわけです。
こんな風に考えるのが逆バリです。
ある意味、安く仕入れて高く売るのも逆バリなので(仕入れ価格<販売価格となる、コストは安いけど多くの人に価値を感じてもらい、高い値段でも購入してもらえるものことを早く見つけだして提供する)商売の基本でもあります。
◼️逆算
ふたつめの逆算は、目標をまず決めて、それを達成するためにはどうすればいいか考えるやり方です。
例えば、10年後に独立してレストランを開きたいという目標を決めたら、お店の改装など初期費用が1,000万円は必要だから、年に50万円ずつ貯金して自己資金を500万円用意して、残りの500万円は銀行から創業融資を受けよう。こんな風に考えるのが逆算です。
会社は設立時に「事業の目的」というのを定款へ記載する必要があり、会社は「事業の目的」を達成するために存在しています。
つまり会社は最初から目的があります。
そのことから考えても、会社として判断・行動する場合には逆算を利用することはとても有効です。
◼️逆選択
みっつめは逆選択ですが、これが一番聞きなれない言葉かもしれません。
逆選択というのは、私もこれを言語化するのに不安があったのでwikipediaから引用してみます。
情報の非対称性が存在する状況では、情報優位者(保持している情報量が多い取引主体)は情報劣位者(保持している情報量が少ない取引主体)の無知につけ込み、粗悪な財やサービス(レモン財)を良質な財やサービスと称して提供したり、都合の悪い情報を隠して保険サービスなどの提供を受けようとするインセンティブが働く。そのため、情報劣位者はその財やサービスに対して、本来の価値より過度に悲観的な予想を抱くことになり、もし情報の非対称性が無ければ売買が行われていたはずの取引の一部が行われなくなる。そして、市場で取引されるものは、悲観的な予想に見合った粗悪な財やサービスばかりとなる。これを、通常は良いものが選ばれ生き残るという『選抜』、『淘汰』の逆であるという意味で、逆選抜、逆淘汰と呼ぶ。
本来はあまりいい意味合いではないのですが、ここからは私の見解というか、使い方を説明します。どちらかというとポジティブにこの考え方を使えると思っていて、特に第一印象で評価される場合の評価のされ方をある程度コントロールできるということです。私はそれを虫除けのように使うのが便利だと思っています。
例えば、私は前職を退職してからはずっと古着もありの私服でヒゲにメガネで仕事もしていますが、特にヒゲは抵抗がある人がすぐにわかるので便利だと思います。
乱暴に言ってしまえば、グローバルなマインドセットを持っていて、多様性に寛容で、自分と異なる価値観を受け入れられるひとはヒゲに抵抗なんてないはずだと思うからです。なのでヒゲをみてちょっと嫌な顔をしていたら、その人は「おそらく」私が仲良くなりたい人ではないということがわかりますし、大抵の場合相手も近寄っては来ません。
こうしておくと、私は自分で判断しなくても自動的にグローバルなマインドセットを持っていて、多様性に寛容で、自分と異なる価値観を受け入れられる仲良くなりたい人だけが周りにいる状態になりやすいので、快適です。ある意味あらかじめ意思表示をしておくことで、自分で判断する必要がなくなるということです。
またストレスの大半は人間関係から生じると言われますので、このように自分が嫌いな人が寄りつきにくいように意思表示をしておくのは、有効ではないかと思っています。
誰にも嫌われないように、と気にして無難な見た目を考えるのも可能性を広げる意味ではひとつの方法ですが、手を広げすぎると厄介な虫が近づいてきたり、もうひとつは以前に判断させる技術というテーマを取り扱った時にも書きましたが、慎重な相手に判断してもらうことが難しくなるので、何も生まれずに終わってしまうリスクもあります。
企画提案が通るのは、相手にとっての判断材料が揃っていて、かつ相手にとってメリットがあるとき(もしくはメリットがデメリットを上回るとき)です。
裏を返すと、相手が判断するための情報を出せなければ、判断は留保されてしまうということです。
そういう意味で、わかりやすさというのはひとつ大切なことだなぁと難しいことのように考えてしまいます。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
株式会社TO YOUでは、それぞれの「たった一人を熱狂させる」を実現したいビジネスパートナーを募集しています。
ファッション業界でも、そうでなくても、どちらでも大丈夫です。
私たちはより多くの人が熱狂を形にできる社会がいい社会であると考えています。
あなたの熱狂を私たちに教えてください。そして一緒に実行しましょう。
反対の場合もあるかもしれません。
ビジネスのバックグラウンドがあるあなたであれば、そこでどんな熱狂を起こせるのか、私たちにも一緒に考えさせてください。
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Twitter: @Iwashitayusuke
Mail: iwashita@deedfashion.com
第1回:たった一人を熱狂させる
第2回:たった一人を熱狂させる/R for Dの場合
第3回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(前編)
第4回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(後編)
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